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《スペシャルコンテンツ》インタビュー

2012.05.17

NEXTBOOK株式会社
代表取締役社長 原田洋一さん

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絵本の「間(ま)」を大事にした作り。中川ひろたかさんはじめ、実績ある作家陣。

─── NEXTBOOKのアプリの特徴はどんなところでしょうか?

まず、紙の絵本そのままというものがなく、すべてオリジナルで制作しています。
一方、作家さんについては、紙の絵本で実績のある作家さんを起用しています。

また、顧問の研究者のアドバイスをもとに、アプリの表現の子ども達への影響について考慮し、子どもの発達段階に応じて、刺激が強くなりすぎないように注意を払っています。
例えば画面内での動きの速さや、色のバランスなどもかなり気をつかっています。

─── なるほど、親としてはとても気になる点について考慮されているのですね。
代表的な作品について、実際にデモしていただけますでしょうか。

最初に発売して好評いただいているのが、pi-boえほんシリーズです。
これは絵本の世界でいうと「認識絵本」と分類されるもので、言葉が少し話せるようになって、ものと名前をひもづける時期に活躍する絵本です。

ご覧いただくのは、紙の絵本でも人気作家のわらべきみかさんの「どうぶつずかん」です。
こんな風に最初は表紙の画面ですが、動物たちが絵本の中からちょろちょろ顔を出したりするんですよ。
傾けると動物たちが本から落っこちそうになってジタバタしたりします。戻すと絵本の中に戻っていくんですが、ときどき帰るのが遅れる動物がいたり。
ちょっとした動きにかなりこだわって作ってます。

それで、タップする(画面の表面を軽くたたく)と動物たちがわーっと出てきて、さらに動物にさわると、一匹ずつのページになります。
ここでは、絵と日本語と英語の呼び名が音声で出ます。英語の部分はフランス語とドイツ語に切替ることもできますし、音声を自分で録音することもできます。
動物は、ほおって置いても勝手に動くんですね。そしてゆびですーっと動かすこともできます。
子どもが何もないところでミニカーを動かして遊ぶことありますよね。
あれと同じで、想像の中で動物たちをすーっと動かすことができるんですね。

たったこれだけなんですが、これが絵本の「間(ま)」なんですね。
ゲームのように何かをすることを求められているわけではなく、好きなところで好きなことをできる。
「認識絵本」では、こういう感覚が大事だし、楽しいんですね。

※pi-boえほんシリーズは、のりものずかん、むしずかん、うみのいきものずかん、しごとずかん、とりずかん、はたらくのりものずかん、など10冊のシリーズがあります。

それから次は、「読み聞かせ絵本」です。
ここでは、読み聞かせという意味での「Interactive」を追及しています。
文章は中川ひろたかさんに、絵は複数の作家さんにお願いをしています。

絵本のアプリでは、あちこちタップすると、何か隠されていていそこが動く、というものが多いのですが、タップして動く、ということだと、子ども達はそちらに夢中になってしまっておはなしはどこかへ行ってしまうのではないか、いうことで、中川ひろたかさんとも相談して、絵本をタップして何か出てくる、という演出を一切入れませんでした。

ご覧いただくとわかるのですが、動きはシーンや音声に合わせて少し動くだけなんですね。
2コマアニメ、という感じで、絵と絵の間を子ども達の想像が埋められるようにする。
そう、紙の絵本のあの感覚に近いですよね。

それで、ナレーターが朗読するのですが、ちょっと読むと止まる。タップするとまた続きを読む。
読みながら、親子で会話したり、問いかけたりする間が設けてあるんですね。
コミュニケーションのための「間」です。
お母さんやお父さんの声でナレーションを録音することもできます。

このシリーズが、いま15作品出ています(取材時点)。

そして、「いないいなばあ」シリーズ。
これはもう、みんな大好きですよね。
動物たちが出てきて、いないいないばあするわけなのですが、ゆびでこう、ずーっとおさえるとナレーションが、

「いないいない〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・」

ゆびをはなすと、

「ばあっ!!」

っとなるんです。ためてためて〜〜「ばあっ!」っていう、この「ため」が楽しいんですよね。
実際にナレーションの声優さんには、声の続く限り伸ばしてくださいってリクエストしたんです。
ですからあんまり伸ばしすぎると途中で声が切れます(笑)。

今のは「ゆびでばあモード」というのですが、この他に「こえでばあモード」がありまして、こんな感じです。

「いないいない〜〜〜・・・ばあっ!」(※原田社長の声でアプリが動く)

声に反応して動くんですね。
これはお子さんの目や顔から視線をそらさずに操作できるように、という狙いがあります。

そしてリリースしたときはなかったのですが、バージョンアップで「こえをいれる」ボタンを追加しました。
お母さんやお父さんの声で、いないいない〜ばあ!をすることができます。
こんな風に、リリースして終わりではなく、バージョンアップで新機能を追加することができるのが、紙の本とは違うところですよね。

─── 目の前で見ると面白いですね・・・説明を伺いながらだと特に。
このあたりは、実際に触っていただくのが一番でしょうね。

はい、そうなんです。
紙の絵本だと、本屋さんや図書館で読めますし、絵本ナビでも試し読みできますよね。
レビューで他の方の感想を参考にしたりもできるのですが、アプリはそれができません。
なので、まずは触って体験していただこう、ということで、無料版のアプリをご用意しています。
iPhoneやiPadでは、一部機能制限のある無料版で試していただいて、気に入っていただけたら有料版をご購入ください。

出版社おすすめ



年齢別で絵本を探す いくつのえほん

原田洋一(はらだ・よういち)

  • 学習研究社(学研)にて、小学生向け科学誌「○年の科学」の編集、マルチメディアソフト開発、インターネットサイト開発、新規事業&EC事業マネジメントの仕事を経て、2010年7月にNEXTBOOK株式会社を設立。
    子ども向けデジタルコンテンツの先駆者として、雑誌やイベントにも登場している。

作品紹介

(デジタル)pi-boえほん はじめてのこども図鑑
絵:わらべ きみか ゆうき よしのり
出版社:NEXTBOOK
(デジタル)いないいないばあ
絵:あらかわ しずえ
出版社:NEXTBOOK
(デジタル)「あかずきん」中川ひろたかの名作おはなし絵本1
作:中川 ひろたか
絵:長谷川 直子
出版社:NEXTBOOK


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