|
ふしぎな名の森と人間のたのしい交歓を描く。 百姓が森へむかって「ここへ畑を起こしていいか」と承諾をもとめ、 森は「いいぞう」と答えます。人間と自然の関係を大らかにうたった野の詩人、賢治の名作――
発行が昭和60年とありますから結構古いですよね。
新しく人々が移り住んだ土地、新しい村の周囲には自然がたくさんあり、その四方八方の森を大切に、作物を作りながら自然と伴に生きていける、そんな時代を描いた作品なんだと思います。
1回さらっと読んだ土岐は、子どもにはちょっと難しいかな。と思いました。もう1回読み直して、少し難しいところもあるけど、高学年くらいなら、帰って、知っておいてもらいたい作品だなと思いました。
南の狼森、その隣り西の笊森、北の黒坂森、そしてもっと北にある盗森この4つの森には、それぞれ守り神みたいなものが住んでいて、村人たちにちょっとだけ悪さをしたり、いたずらをしたりします。そのたびに村人たちがそれぞれの森に出かけて行って掛け合うのですが、そのやり取りが、意外と面白い!
特に笹森の「山男」は三谷さんのイラストも素敵で、とても愛嬌のある大男で、私は好きです。
いたずらが過ぎる盗森の真っ黒な大男も、岩手山に怒られていじけちゃってるようなイラストが、何ともツボでした。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子14歳、女の子9歳)
|