2匹の子うさぎに,年寄りうさぎが、りんごだけは食べてはいけないと言い残して出かけてしまいます。だけど食べるものが無くなってしまった子うさぎは,へびから貰ったりんごを食べてしまいます。
へびと子ウサギたちが遊ぶ場面やキツネを追い返す場面など,読んでいて本当に楽しいのですが,「禁じられた果実(りんご)」,「へび」。やはり,旧約聖書のアダムとイヴを思ってしまいます。
レオ・レオニが宗教の事をどう考えていたかは,知りません。ですが,この作品も,様々なレオ・レオニの作品の根底にある「自分とは何かを知ること」そして他人とは異なる「自分らしさを生かすこと」が描かれていると感じました。
年寄りうさぎの言いつけ(常識)に囚われない事。自分を知る事を恐れない大切さを伝えているのではないでしょうか?