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都会のワニ

都会のワニ(小学館集英社プロダクション)

都会に生きる孤独なワニの姿を通じて「自分の在り方」を問いかける“あなた”のための物語

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宮沢賢治の絵本 よだかの星自信を持っておすすめしたい みんなの声

宮沢賢治の絵本 よだかの星 作:宮沢 賢治
絵:ささめや ゆき
出版社:三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2008年10月
ISBN:9784895881173
評価スコア 4.35
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みんなの声 総数 19
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  • 伝えなくてはならないこと 受賞レビュー

    改めてこの絵本を読んでなんて切ないんだろうと思いました。

    私が幼い頃から母に「人を外見で判断してはいけない」と厳しく言われて育ちました。
    顔にコンプレックスを抱える母にとってこれまでの人生は娘の私でも知りえない辛い経験があったのだと思います。
    しかし社会とは本当に冷酷な一面を抱えており、小学生になった私にも現実の冷たさを教えました。
    太っている、運動が苦手、先生に好かれている等等様々な理由で子どもの社会でも他者を排除しようとすることがあり、同調しない私にもその排除の刃は向けられました。
    もし小学4年生の時の私がこの物語に出会っていたら安易に「夜だかのように星になってしまいたい」と思ってしまっていたかもしれません。

    息子はまだ幼く、今は世界の良い部分をたくさん教えてあげたいと思っていますが、もう少し成長し社会にはあってはならない「差別や偏見」というものも実際に存在するということ、しかしそれに決して乗じてはいけないということをこの絵本を介して話す機会があればいいなと思います。

    ささめやゆきさんのクレパス画は時に優しく時に激しく夜だかの感情を表していると思います。
    息子と絵本を読んだときに私の話とともにこの絵が息子の心に強く残るのではないかと思います。

    賢治の絵本を通じて夜だかのように星になってしまう子どもたちがいなくなることを願います。

    投稿日:2014/07/03

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    1
  • 小学生の頃に読みました。
    そして読書感想文にも書いた、宮沢賢治の作品の中で一番心に残っているお話です。

    よだかは醜い鳥です。だからみんなに嫌われていました。
    でも、よだかは優しい鳥です。今までに一度だって悪い事なんてした事はありません。

    ひっそりと真面目に寂しく生きるよだかを、誰に蔑む権利があるのでしょう…
    生きていることにすら罪悪感を感じる、よだかはもう…そこまできていたのです

    そしてある日の夕方、とうとう鷹が「改名しろ」と、よだかの元にやって来ました。
    それはよだかの存在をも否定する、あまりにも残酷な行為でした。

    よだかはそんな事をするくらいなら死んだ方がましだ、今すぐ殺してください、と言いました

    小学生の私には、報われないよだかが可哀想で可哀想で、あんまりだと思っていました。
    そして、よだかのために自分がなにかできないか…と思っていました。

    弟のかわせみや蜂雀の愛だけでは、よだかの悲しみや苦しみは救えなかった
    よだかにはもう、どこにも居場所がなかった

    よだかが空へ昇る時、空を切る稲妻のように力強く、よだかが落ちる時、 それはそれは美しい流れ星のような光だったんでしょう…

    そしてよだかは、夜空を照らす星になった。

    目が覚めると、すぐとなりにはカシオピア座がいて、そして天の川の青じろい光がすぐ後ろになっていました。

    星になることを望んだのはよだかですが、本当はこの世に生きていたかっただろうと、そう思っていてほしいというのは、私のわがままですね…

    小学生の頃はこの結末が良いのか悪いのか半信半疑だったけど、今は心から思います。
    よだかは報われたのだと。

    …やっと居場所を見つけたんですね。

    よだかの星が一際輝きながら燃えているのは、よだかが誰よりも、美しい心を持っているから

    そして野原や林の鳥たちは、あんなに忌み嫌っていたよだかの星を毎晩見上げては、心を休めるのでしょう
    体は焼けてなくなっても、よだかの心だけはいつまでも美しく燃え続けています…

    このお話の中で私が一番好きな場面は、よだかが甲虫を噛まずに、呑み込むところです。
    自分が食べる虫の命をも慈しむ、よだかの優しさと苦しみが、痛いほど伝わってきます。

    私は自分に厳しく周りに優しくできる者が、本当に強いと思うのです。

    よだかはとても強い鳥だったのだと、大人になってわかりました。
    そして、よだかの事がもっともっと大好きになりました。

    投稿日:2014/07/01

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    1
  • 深いテーマで考えさせられます。

    宮沢賢治作品「よだかの星」。
    実に切ない物語に思います。
    もっと世の中他者を受け入れる優しさがあったらな〜と思わずにはいられませんでした。
    そして命をいただいていることも忘れてはいけない。
    どう理不尽さと向き合っていくか。
    多くのことを考えさせられる1冊に思いました。
    子を持つ親の身としては、命だけは大切にしてほしいと、どうしても思ってしまうのですが。

    投稿日:2020/07/02

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  • なんとも切ないお話。

    よだかは、実にみにくい鳥です。だからと言って、こんな風にならなくてもいいのにと、読みながら心が痛くなりました。
    みんなから、ひどい言葉を浴びせられ、意地悪をされるとは、あんまりです。そんな切ないお話の世界を、優しいクレパスの線で描かれ、心洗われるような思いがしました。

    投稿日:2014/10/27

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  • 純真な子どもが描いたような

    懐かしい!!

    以前この物語を、何度も朗読しました。

    その時には当然ながら文章のみなので
    自分で場面を想像しながら声に出したのですが

    こうして絵本になったものを開いてみると
    他に、このような「よだかの星」があるのだと
    とても興味をもちました。

    絵本は、見た人たちが近いイメージを持てるところが良いですね。

    純真な子どもが描いたようなイラストは、
    さすが ささめやゆきさんの作品だなと思いました。

    最後はやはり切ないのですが、
    心が浄化されてゆくような気がしました。

    投稿日:2014/07/03

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  • 不条理な世の中

    その姿も、名前も、よだかには何の罪もない。
    それなのに、どうしてこれほど虐げられないといけないのか…。

    賢治の頃も今も、世の中は、不条理なことで溢れています。
    時代は大きく変わっても、人が持つ心の闇は変わらないんだと思うと、とても悲しい気持ちになりました。

    誰にだって、光輝く権利がある。
    星になったよだかが、それを証明してくれている気がしました。

    投稿日:2014/07/02

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  • いじめを考えるきっかけに

    この作品のタイトルは知っていたものの、初めて読んでみました。
    容姿がみにくいというだけで嫌われ、名前を改名しろ!と強制されてしまう、
    可哀想なよだかという鳥のお話。

    結末はタイトルにあるように「星」になってしまうのですが・・・
    いや、「星になれて良かったね」と言うべきか。それぐらい、
    よだかの置かれているポジションは、辛いものでした。

    悪いことをしていないのに、追いつめられていくよだかの姿に、
    心を痛めずにはいられませんでした。まるで、いじめを黙認して
    しまったかのような心苦しさを覚えました。

    今で言えば、よだかのそれは「個性」として尊重すべき部分なのだと思います。
    夜、活動するよだかにとってその容姿は、生きていくために必要な個性だったはず。
    神様からいただいた容姿、名前。それを否定することは、誰にも出来るはずはないのに。

    子ども達が読んだらきっと、いじめのことを考える良いきっかけになる、
    そんな内容の作品です。

    余談ですが・・・私が子どもの頃は、夜遅くまで起きていると親から
    「よだかみたいに、いつまで起きてるの!」とか「うちの子は、よだかで〜」
    なんて、言われてました(岩手出身です)。

    その時はよくわからなかったのですが、きっとこの作品のことがあっての、
    そういう発言だったのかなと思うと、今更ながら、賢治作品が普段の生活に
    浸透していたことに気付き、驚いています。

    心に残る作品になることは間違いないです。
    よだかが綺麗な光になれたことだけが救いでした。

    投稿日:2012/06/01

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  • ささめやゆきさんの絵に救われた

    とっても悲しい、何ともやりきれない気持ちが残るお話でした。
    しかし、ささめやゆきさんの絵はあたたかく、悲しいだけではないよだかの力強く命を燃やしてきらきら飛ぶ姿を子供にもわかりやすく表現してくださっていると思います。
    読み終わってもまた読みたいと思わせる素敵な絵が描かれている絵本でした。

    投稿日:2009/09/08

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