「もりのおくのおちゃかいへ」 ９歳のお子さんに読んだ みんなの声

主に白黒で描かれています。

少しだけ赤や黄色が

使われています。

おつかいに行く途中に

起きた出来事です。

森には不思議なことがよく

起こりますね〜。

動物たちがお茶会をしています。

お茶会といられても

ちょっとピンとこないですよね。

みんなオシャレをして

ステキでした・・・。

雪深い森の景色に、今の季節が合うと思い、３年生のクラスで読みました。
おばあちゃんへのケーキを忘れて行ってしまったお父さんを追いかけて、森のなかを歩くキッコちゃん。お父さんに追いつくかなあと読むほうも不安になりますが、森の中で出会ったたくさんの動物たちのあたたかい歓迎ぶりに、こちらまでほっとさせられます。
本のなかの絵は、キッコちゃんのほか、わずかなものだけに色があって、ほとんどは色のない世界です。その分、キッコちゃんの気持ちにぐっと近づくことができたのではないかと思います。
すばらしいと思ったのは、キッコちゃんを元気づけ、応援してくれる動物たちの姿。動物たちを見習って、私たち人間も相手を思いやる気持ちを大事にしなきゃ！と思いました。

読んでいていろいろなお話の要素がありそうなお話だなあと思いました。

お茶会は「不思議な国のアリス」のようだし、森へ入っていくところは「もりのかくれんぼう」のようだし、

ケーキを届けに行くところは「あかずきん」のよう。

絵の感じが酒井駒子さんの絵を彷彿とさせるところもあるように思います。

特にモノクロの絵にぽつんと赤や黄色が混じるので、「くまとやまねこ」の世界を思い出しました。

不気味というのか怖いと感じてしまったのは、不思議な家に入ると動物たちがいっせいにキッコちゃんの方を見る場面でした。

私が子どもだったら、ここで後ずさりをして一気に逃げ出してしまうかもしれません。

表紙と裏表紙をつなげて見ると、キッコちゃんが森歩きだしたところから、動物たちが見ていて、お茶会に誘ってもいいかの品定めをしているかのようにも見えます。

私の文章力ではうまく表現できないのですが、全体を通して不思議な世界観がある作品だと思います。

好みが合えばどっぷりつかれそうな感じのする絵本です。