ロシアの昔話の再話。
文は、「ツバメ号とアマゾン号」で有名なアーサー・ランサム。
絵は、コールデコット賞を三度も受賞しているユリー・シュルヴィッツ。
この作品も、1969度のコールデコット賞受賞しています。
年寄り夫婦と三人の息子がいて、上の二人は利口もので、三番目は世界一のばかだという設定。
両親は、上の二人は可愛がるが、三番目には全く世話をしないというくだりに違和感を覚えました。
昔話だから仕方のないことなのかも知れませんが、そこは設定の変更をして欲しかったところ。
また、ばかという名称についても、賛否両論があります。
昔話には名前を付しないものが多いのですが、世に出すからには名づけしても良かったのではないかと思いました。
気になる点はありましたが、物語自体は、魅力的という言葉がぴったりの作品です。
大空を自由に走れる空とぶ船を求めて旅にでたばかむすこと,7人のふしぎな能力をもつ男たちの冒険物語で、文章が長いという点を除けば、夢中になること間違いなしというレベルです。
小学生以上を対象とした作品と捉えれば、読んで楽しめる作品だと思います。