年齢別に、それぞれの発達段階に合った興味関心ごとをまとめた「えほん百科シリーズ」。「うたとおはなし」では、「おはなし」で細やかな気持ちを育て、「うた」でのびのびと表現する力を伸ばします。
2歳の「うた」は、言葉の発達を豊かにし、「おはなし」は、人間関係のルールを身に着ける道しるべとなります。
「うた」で紹介されているのは15曲。「とんぼのめがね」や「しゃぼんだま」、「どんぐりころころ」など、子どもたちの身近なものが歌となっています。実際に、しゃぼん玉を作りながら歌ったら楽しそう。
「おはなし」は、イソップ童話の「うさぎとかめ」や日本の昔話「ごぼうさんとだいこんさんとにんじんさん」など9話。最後はノルウェーの昔話「3びきのやぎ」で、読みごたえもあります。
身近なものをテーマにしたおはなしも、少し長い昔話も、一話ずつ最後まで聞けるようになると、より成長を感じるのではないでしょうか。
「うた」と「おはなし」、いずれも言葉のリズムを重視した繰り返しのフレーズは、子どもの語彙を豊かにします。繰り返しのところを親子で一緒に口にできると、一層楽しい時間が過ごせそうです。
監修を務めるお茶の水女子大学名誉教授・榊原洋一先生は、育てにくいとされがちな2歳児は、2つの大切なことが発達する時期と解説しています。ひとつは、語彙の急激な増加と、それに伴う豊かな会話能力の獲得。もうひとつは、さまざまな経験を積み、人の世界のルールを覚えていくこと。
大人になるために欠かせないことを学ぶ、この時期。「イヤイヤ」を通した成長を応援したいですね。
(絵本ナビ編集部)
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