若い世代の参入により、今、俳句界がにぎやかだ!「俳句を知りたい!」「句作にチャレンジしてみたい!」そんな10代に、俳人として大活躍中の著者が、俳句の魅力と作り方を伝授する。自分の内外に向けて五感をフル回転させ言葉を探し、17音に落とし込む。その過程はきっと、この不確かな世界を生き抜く力になってくれるはず。
■著者からのメッセージ
私たちは明日もあさっても、今日と同じ日常が続くと思っています。でも、そんな保証はありません。自然災害やウイルス蔓延など、突然の出来事によって、私たちの日々はたやすく損なわれます。だからこそ俳人は、小さな蛙が池にとびこんだ音から、天空に広がる銀河まで、生きて感じた世界のかけらを写し取ってきました。十七音の宇宙には、誰かが大切に抱きしめた記憶が、ひしめき漂っています。
科学は、病気を治す薬を発明したり絶滅危惧種を守ったり、物理的に世界を変える力をもちます。いっぽう、文学は、世界のとらえ方を変えるものです。かんたんに答えの出ない問題が山積みの現代。言葉のもつ想像力は、困難を受け止め、視野を広げ、他者を理解するきっかけを与えてくれます。もちろん、たった十七音の俳句にも、言葉で世界を変える力がつまっています。
この本を通して俳句と出会うことで、今を自由に生きるヒントを見つけてもらえたら幸いです。
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