一読して心を打たれた。この空気を絵にするのは自分でなければいけない、誰にも譲りたくないと思った。――(東儀秀樹)
こんなにも きよらかな音は いままでに きいたことがありません……――(本文より)
すべてを包みこむように響きわたる笙の音に重なる、切ない物語。透明感あふれる、かんのゆうこの文章を、東儀秀樹が美しく繊細なタッチで描きあげた、珠玉の絵本。
雅楽の東儀秀樹さんの絵本。
「天から差し込む光」を表すという和楽器「笙」。
「光の音」を聞き取れないみんなのために、
鳳凰は美しい楽器に姿を変えます。
このおはなしでは唯一自然の音を聞き取れる白うさぎが主人公です。
白うさぎの嘆きが切ないです。
私達は果たして自然の音を聴き取っているのでしょうか?
大人向けに分類されている絵本ですが、
雅楽入門として子どもにも優しい物語になっていると思います。
(レイラさん 30代・ママ 男の子11歳、男の子9歳)
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