

あなたにとっての正しいは、あいてにとっても正しいの? 同じ絵なのに、向きを変えて読む(さかさまにして読む)と、まったく違う物語と価値観が展開される、驚きの絵本!対立しあう「火の星」と「水の星」。そこにはそれぞれの正しいがあるのだけれど……。 およそ6000体もの人物が、精密に描かれた星で暮らしている様子は、ルーペなどで拡大してみても、新たな発見があるかも?! ひっくり返してひとりで2度読むことも、両側から2人同時に読むこともできる絵本。 造本装幀コンクール日本印刷産業連合会会長賞受賞、リブロ絵本大賞入賞作品。

火の星と水の星、と副題にあります。
漆黒の宇宙に上下に浮かぶ二つの星で同時進行で物語が進みます。
それぞれ平穏に暮らしていたのですが、
価値観の違いからすれ違いが生じるのですね。
火の星、水の星、どちらも自分たちのペースで穏やかに暮らしていますが、
一旦そのペースが乱されると、事態は悪い方向へ。
どちらも、自分たちを守るためにしているだけなのに。
何がいけなかったのか。
読者への宿題です。
金の星が逆さ絵になっており、それぞれの神様になるのが暗示的。
細密画のごとくたくさん描かれたそれぞれのアイテムには、
そこここにサブストーリー。
窮地に陥った双方の解決策は、少しヒントがありそうです。
なかなか哲学的な壮大な作品です。 (レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子1歳、女の子0歳)
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