のどかな村に小さな爆音が聞こえる。戦争は平和な仮面をつけてやってくる。銃口の先にいる敵を撃った。命中して倒したのだが、敵だったのか? 人ではなかったのか? 希望があり恋人がいて家族がいる。自分もそうであるように、その人にも希望があり恋人がいて家族がいたのではないか。引き金を引き銃弾が命中する刹那、心によぎる逡巡。そして自分もまた銃口の先にいる恐怖と緊張。人が壊れていく。誰が戦争を起こすのか。どうして止められなかったのか。本当の平和を見失ってはいけない。勇ましい言葉に酔いしれて騙されてはいけない。大事な時間を、愛しい人を、手放してはいけない。本書は銃を撃ち着弾するまでの物語である。世界中に届けたい思いを込めて英訳を付す。
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