とっぷりと日が暮れた、白亜紀の森。
暗がりの中で、ヒュウという風の音や、葉っぱがこすれる音がします。
そんな暗い森の巣穴で、パチリと目をあけたケモノ。「ヘッヘッヘッヘッヘッヘッヘッ」「よるは おはよう。ぼくだけ おはよう。 おそろしい でっかい きょうりゅうたち、あいつら みんな ねむってる。ぼくは よるのせかいの おうさまだ」
巣穴をとび出し、おいしいにおいをめがけて、外に走り出すケモノ。
木から木へと伝って走る姿は、見るからにすばしっこそうです。
小さなケモノは、地面で丸くなって眠るオルミトニムスたちや、するどいツノを持つトリケラトプス、山のように大きいティラノサウルスを起こさないように、通り抜けていきますが……。
小さなケモノの夜の冒険。恐竜たちの鋭くてちょっとユーモラスな目つきや、うなり声、叫び声のオノマトペも、迫力満点!
みんな寝ているはずの夜中の、危険なシーンにドキドキしながら、次へ次へとページをめくりたくなります。
ほとんどのページにオノマトペがあり、読み聞かせにもぴったりです。
作者は、絵本『クジラがしんだら』(童心社)の絵を描き、数々の賞を受賞した、かわさきしゅんいちさん。
2025年から26年の国立科学博物館特別展『大絶滅展』のキービジュアルを担当したことでも知られ、古生物の復元イラストなどで活躍、注目される絵描きであり作家です。
本書の中で描かれる、恐竜たちのウロコや、立ち姿、キバや羽毛の生え方がリアル。
見返しには読み応え抜群のイラスト付き解説もあります。
恐竜などの古生物が好きなお子さんも、まったく興味がないけれどドキドキするのが好きとか、単純にただ動物が好きというお子さんにも、幅広くおすすめできそうな絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
続きを読む
とっぷりと日がくれて、“はくあき”の夜がやってきた。1匹のちいさなケモノが目をさます。
「夜はおはよう。ぼくだけおはよう」恐竜たちが寝ている間、たべもの探しに森の中。
真っ暗な世界、おそろしい恐竜たちは、寝息を立てながら夢の中。
おやすみ、トリケラトプス。おやすみ、ティラノサウルス。
おやすみで、いいんだよね……?
講談社絵本賞などを受賞した『クジラがしんだら』(文:江口絵理、童心社)や『ゆびでたどる進化の絵本』(文・監修:三上智之、KADOKAWA)、国立科学博物館「大絶滅展」のキービジュアルなどで注目の、かわさきしゅんいち氏による最新作!
●国立科学博物館・木村由莉先生監修!
「夜に目を覚ましたケモノがいる。あれは私たちのご先祖様。 小さいながらもたくましく生き抜いたケモノの姿を通じて、白亜紀の夜の世界を一緒に探検しよう。ずしん、ずしん! ヴォオオオ、ガチンっ!! さあ、恐竜たちの声を響かせて!」
●「どうして動物はねむるの?」「よふかしの動物たち」「ケモノの見ていた2色型の世界」など、本書にまつわる解説も収録。楽しく知識を深められること間違いなし!
●ボリューミーな40ページ! プレゼントにもぴったりの1冊です。
続きを読む