「ピント筋」という言葉を知っていますか? ピント筋とは眼球の中にある筋肉のこと。正式には毛様体筋といいます。近くのものを見るときはこの筋肉に力をこめて、遠くのものを見るときはゆるめます。こうやって、何かを見るときにピントを合わせるための筋肉なので「ピント筋」とも呼ばれています。
ピント筋は筋肉なので、使いすぎるとつかれてしまいます。ですので、使いすぎたら休めてあげる必要がありますが、現代の子ども達の生活はピント筋を使いすぎてしまう傾向が! 毎日をいっしょうけんめいがんばっている子どもたちは応援したいけれど、目の酷使で疲れてしまったり近視になってしまったりすることは避けてあげたい! そんな思いから生まれたこの絵本。なんと、主人公は「ピント筋」を具現化しているんです。
ピント筋の“ひとみちゃん”は、毎日をいっしょうけんめいがんばっている男の子。体全体がピント筋(という設定)なので、何かを気合いを入れてみつめるときは全身の筋肉に力をこめてプルプルプル! 授業でも外遊びでアリの行列を観察するときも、ゲームしたりスマホで友だちと連絡したりタブレットで絵を描いたりするときも、ひとみちゃんは全力集中! 合言葉「マッスル プルプル ピントきん‼!」をとなえると、筋肉ムキムキモリモリ! パワフルひとみちゃんとなって、がんばっちゃうのです。
しかし、なんでもまじめで全力なひとみちゃんは目を使いすぎて、ついに
ピクピクピク……
「ふるえが とまらなーいっ!!!」
と、全身の筋肉のふるえがとまらなくなってしまうのです!
ひとみちゃんは、「ピント筋」のキャラクターでありつつ、現代の小学生を体現したキャラクターでもあります。現代の小学生は、学校や塾での勉強はもちろんのこと、ゲームも必須、友だちづきあいにはスマホを使い宿題ではパソコン作業が当たり前……というように生活の上で目を酷使せざるを得ない日々です。ですが、目を酷使し続けると目の「ピント筋」が疲労し目の健康が妨げられてしまいます。子どもの視力低下・近視が年々進んでいる現状は社会問題ともなっています。
そこで、「子どもたちには、毎日いっしょうけんめい好きなものに取り組んでほしい、でも、適切に休んで目の健康を守ってほしい」そうした願いをこめて、この絵本は誕生しました。パワフルムキムキなひとみちゃんのいっしょうけんめいさを応援しつつ、適切に目を休めることの大切さを、ぜひお子様に伝えてほしいと思います。巻末には子どもの目の状況を確認できるチェックシートもついており、絵本を楽しみながら自然に目の健康の大切さを伝えます。
(徳永真紀 絵本編集者)
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