ぶちの毛皮が、赤いスーツとブルーのネクタイに映える!粋な姿の仕事人(猫)ニャントさん。革のカバンを下げて、今日もお仕事です。
着いたところは小さな村。
「え〜っ ニャントの なんでもやで ござぁ〜い。なんでも かんでも いろんなものが いっぱい ありま〜す。」
そう。彼の仕事は、「なんでも屋」なんです。ニャントさんは声をはりあげますが、村はシーンとしています。いたのは子どもが3人だけ。聞くと、他の村人はみんな恐ろしい妖怪に食べられてしまったとか。おまけに今夜子どもたちを食べに来ると言うのです!ですがニャントさんは、動じません。「ああ、やっつけてやるよ。ポポイノポイだよ」なんて豪語して、ニャントさん、だいじょうぶ?
夜になり、不気味な声をあげ木をなぎ倒しながら、妖怪が現れました。大きな口にとがった牙、巨大な体にみっちり生えた体毛。べロンと出した舌・・・。ゾッとする姿です。
すると、ニャントさんは、カバンからスリバチとスリコギを取り出し、何やらすりつぶしはじめましたよ。いったい何をするんでしょうか。妖怪は、すぐそこまで迫っています。急いで!はりきるニャントさんと高まる緊迫感!
このあとの展開は、絵本でお楽しみください。ニャ、ニャ、ニャントー!まさか、そんなもので妖怪を退治するなんてー!妖怪がやっつけられるシーンのビジュアルも、もう高部晴市さんワールド全開です。びっくりと大笑いが待っていますよ。
涼しい顔で何でも解決しちゃう、頼もしい「なんでも屋」ニャントさん。次は何をどうやって解決するのかな、と、どうにも気になってしまいます。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
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