絵のタッチも構成も、お話の展開もテンポも、すべてが独創的。ページをめくると同時に、優雅でユニークな「たまのりひめ」の世界にひきこまれる。芸術的な絵の中に、遊び心もいっぱい。目を凝らしてみると、背景にはうさぎとカメの競争(?)が描かれていたりする。娘も、たまのりひめが穴に落ちた場面で、「おとも」の中に1人だけ笑っている人がいるのを見つけ、自分なりにいろいろと理由を考えては楽しんでいる。「しゃなり しゃなりと おひめさま・・・」と、の〜んびり読み進めていくと、最後の「?」にも気づかず、そのまま本を閉じてしまいそうになる。娘が気づいて、いっしょに大笑い。何もなかったかのように「しゃなり しゃなりと」たまのりを続ける「たまのりひめ」に、迷わず☆5つ。