父親が死んで、引っ越しすることになった女の子。
引っ越し先を探しに出かける駅で、母親は切符を買っている。
その間一人になった女の子のモノローグが、とても繊細に、とても饒舌に、語られている絵本です。
もし私が死んだら、子どもはどう思うだろう。
子ども心の中に、私はどのように暮らしているのだろう。
ここまで思われたら父親冥利ではあるけれど、いつか子どもは父親の死を卒業していかなければいけない。
駅のカラスの住む木に、女の子は語りかけ、木の中に流れる命に耳を傾けます。
そして、様々な思い出に浸っています。
母親に呼び掛けられて、夢から覚めた女の子は、これからの生活を占おうと片足スキップを始めます。
女の子の願いがかなうことを祈っている私でした。