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辛いことがあったときにひっそりと読みたい大人向けの絵本。 二人暮らしの母親を亡くし、内にこもって社会からはみ出した少年と、路地に住み着いた三本足のムク犬との交流を描いた静謐な冬の物語。 無邪気になついてくる三本足とのふれあいで少年はささやかな居場所を見つけるが、三本足もまたはみ出しものであり、手酷い悪意の対象になっている。 彼らはこの路でひとりぼっちだ。 少年が街を去ることになったとき、三本足は路の終わりまで少年が載せられた車を追いかけるが、それ以上くることはできない。 このシーンと次のページに広がる無限の海・空の対比が心を揺さぶる。 街のシーンで背景に小さく描かれている少女は『ルリユールおじさん』のソフィか?
投稿日:2012/04/08
大人向けのストーリーだと思います。 孤独な気持ちや、親友の存在が少年時代の独特の雰囲気になっていると思います。 かなりハードな少年時代ですが、「ぼくは歩きつづける」という文章でしめくくられたので、希望をもって読み終えることができました。 絵と物語の世界が、ものすごく合っていると思います。
投稿日:2012/02/14
表紙の雰囲気が素敵だったのでこの絵本を選びました。いせひでこさんの絵が良かったです。三本足との出会いで主人公の気持ちがどんどん変化していく様子の描き方が素敵でした。主人公の思い出がとても鮮明なのに驚きました。美しい思い出はいつになっても色褪せないのだと再確認できる絵本でした。生きる勇気をもらえる絵本です。
投稿日:2010/04/16
いせひでこさんの絵に惹かれて手に取った作品です。 いせさんの絵がとてもいいなあと思います。 いつ見ても思うのですが、この静謐さ、心の内面を映し出す絵、ガブリエル・バンサンに通じるものを感じます。 内容的には高学年もしくは大人向けの絵本になるかもしれません。 三本足と呼ばれる犬と母を亡くして一人ぼっちになった少年との交流が静かに描かれています。 鳥が飛び立つ空の絵が心の中の解放感を示しているようで印象に残りました。
投稿日:2009/10/23
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