プロ野球選手の生い立ち、少年時代、学生時代、そしてプロ入り後の生活を順番に描く評伝。
2006年刊行。プロ野球選手になることが、小さいころからの夢だった城島選手と、全面的に協力する父、彼らを支える母。
同じチームで練習した仲間達や、厳しいプロの世界の人々など、様々な人たちのそれぞれの思いも伝わってくる。
大きな夢を掲げて、猛練習し、体を大きくするために大量の食事をし、いろいろな場面で精神力も鍛える毎日を知り、大いに驚いた。本人は夢に向かって楽しく取り組んでいたかもしれないが、はたから見たらものすごく大変な日課をこなしている!
また体格や環境、周囲の人たちの協力、王監督との出会いなど、本人の努力以外の運やご縁などにも恵まれていて、本当に「なるべくしてなった」選手なのだなと思った。
自分は野球はあまり見ないが、キャッチャーと言うポジションの面白さ、難しさ、魅力などもひしひしと伝わってきて、野球を見る目が変わった。忍耐強く、勝負に挑む選手を見るたびに、本書で描かれたような大変な努力やいろんな人の思いを思い出して、より野球やプロスポーツが楽しめそうだ。