粘菌、というアメーバの仲間の動物の生活や食べ物、増え方、観察の仕方や採取・飼育方法、探し方などを紹介する科学絵本。美しい写真とイラストで不思議な世界にいざなわれる。
日本の天才学者・南方熊楠が魅了された粘菌。一見、コケやカビなど植物風に見えるのに、動物!アメーバの仲間で、胞子で増え、移動も変態もする。色も形もどんどん変わっていく。不思議な生態と前衛芸術作品のような形が素敵だ。
宇宙から飛来した不思議な生物のような気がしてきて、いろんな話をこの絵本から想像して楽しんでいる。森の中の、倒木に住んでいる粘菌が、きのこを食べたり、きのこに食べられたりしている様子はかなりホラーな絵だ。脳も神経もないのに(本当はあるのか?それに該当するものが)、自分の好きな場所に行くし、嫌な場所からは逃げる。面白いとしか言いようがない。
粘菌に魅了された小学生の兄弟も紹介され、自宅のワインセラーで粘菌を飼育している。本気度が違う。
写真は大きく拡大してあるが、本物はとても小さいらしい。野外ではなかなか発見するのが難しいようで、よく似たきのこ類や虫の卵などがあり紛らわしい。
なかなか一筋縄ではいかないのも魅力だ。
ちょっと浮世離れしたい時に、ページをめくるのをおススメする。