天子さまから仏師さがしを頼まれた男が旅に出て、三月後、夢の中に老人があらわれ、「明日の朝、おまえが初めて出会った者こそ、真の仏師ぞ」と言われて出会ったのが若い公麻呂でした。本物の仏像は、つくったことがないけれど、粘土でならいつもつくっている公麻呂でしたが、鋳造に三年、仕上げに8年を費やして大事業を行いました。仏像つくりに、楽しさを感じ、生きがいを感じていたからこそ日本一の大仏が出来たのだと思いました。死ぬ気になってつくったからこそ、最後まで諦めないでいたからこそ、260万人の人々の総監督が務まったんだと思いました。