食べものたちのすもう対決。「まったなし!みあってみあって……」呼び出しのトマト「とまたろう」と、行司のラムネ「らむねのすけすけ」が、対戦を見守ります。
はじめはゆで卵の「たまのつる」とウィンナーの「たこのかつ」の対戦。たまのつるがつるん!とこけて、あっさり勝負が決まりました。食べものの特徴が、勝負のカギを握っています。なっとうの「うっちゃり」やちくわの「ふきたおし」、ケチャップの「あびせたおし」などなど、食べものたちのすもうには、変わった決まり手があるようですよ。
「ばけばけばけばけ ばけたくん」シリーズや『はらぺこソーダくん』など、ユーモラスな食べもの絵本をたくさん描いている岩田明子さん。今回も、いろんな食べものがキャラクターに扮して登場します。くいしんぼうにはたまらないお話ですね。表紙を切り抜くと、トントン相撲が楽しめるというおまけ付き。遊び心満載の1冊を、丸ごと楽しんでください。
(出合聡美 絵本ナビライター)
食べ物たちが相撲を始めました。みあってみあって……。つるんと滑るゆで玉子、粘り強い納豆、ぴりりと辛い明太子。それぞれ自分の持ち味を生かして勝負をかけます。結びの一番はモンブランとプリン。モンブランの右手がにゅう〜っと伸びて……のこったのこった、危ない、プリン! ハラハラドキドキの大一番はどっちが勝つのでしょう 洒落のきいた「しこ名(相撲の力士の呼び名)」が面白い番付表と、切り抜いて遊べるとんとん相撲もついています。食べ物絵本で大人気の岩田明子のユーモアがつまった絵本です。
お相撲さんと食べ物が大好きな3歳息子のため図書館で借りたら、これまで借りた絵本の中で一番「読んで!」と持ってくるので購入しました。
卵の四股名が「たまのつる(きみお)」、ケチャップの決まり手が「あびせたおし」など、細かなネタ満載で大人が読んでも楽しく、相撲についての知識もちょっぴり身につきます。
最後にこの「うまいもんずもう」が開かれていた場所が種明かしされる展開も面白く、そのページを広げて、何が土俵だったのか、出場力士たちがどこにいるのか探すのに夢中になっていました。
読んだあとも「次は何と何の勝負がいい?どっちが勝つかな?」と、子どもと一緒に大盛り上がり。かわいくすっきりした絵柄からは予想外に、見どころいっぱいで飽きさせない絵本です。 (まるいもさん 30代・ママ 男の子3歳)
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