いわさゆうこさんが描く野菜たちが主人公!
「どーんとやさい」シリーズ、9作目に「えんどうまめ」が登場です。
畑に春風吹いてきて、そわそわし出したエンドウ豆は……。
まきひげくるりん。上へ、上へ。くるくるりん。
いっぱい伸びて、白い花と赤い花をいっぱいつけて……、ぴっかぴっかのサヤエンドウへ。
サヤエンドウってどんなふうに大きくなるのかな。
どんな仲間がいるのかな。
サヤエンドウの花、正面から見たときと、横から見た形。
ぜんぜん違って、複雑な形で、とてもきれいですよね。
畑で育つエンドウ豆が、どう変身して、最後は枝が枯れるまでになるのか。
秋の終わるころにどんな形の種をまいて、どのように芽が出て冬をすごすのか……。
繊細で写実的、なおかつ、あたたかい筆致は、いわさゆうこさんならでは。
畑の野菜への、作者のみずみずしい感動が絵から伝わります。
絵本を読むと自然に、風にそよぐエンドウ豆のツルや、やわらかい花びらを見つめたくなります。
子どもが興味を持ったら、一緒に育ててみるのもいいですね。
小さなお豆の収穫は、きっと子どもの目を、身近な自然へ向けてくれるはず!
ぐんぐん伸びるツルと共に、心がぐんぐん広がるような……。
畑からのやさしい風を感じる絵本シリーズです。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
続きを読む