ジブラルタル海峡を挟んでヨーロッパを臨む、北アフリカの国。 先住民ベルベル人とアラブ人の文化が融合したくらしが見えてきます。
2009年刊行。モロッコの自然や歴史、遺跡、イスラム文化、食事、都会や田舎の生活、学校、農業や漁業などを取材した学習絵本。
モロッコといえば、タコ。一時期、輸入品の海産物(タコ)がモロッコ産が多くてビックリした。しかし乱獲によりタコが激減したので、政府が禁漁に。その後漁獲高は回復してきたらしいが、最盛期の1/4程度(出版当時)だという。日本で人気がある海産物は、乱獲されて絶滅するのではないか?むやみによその国や、生き物に迷惑をかけてまで、食べたいのだろうか。こういう話を聞くと、能天気に生活しているだけではダメだと思う。次の世代に地球資源をしっかり残していく・維持していく・回復(修復)させていく・もっと今よりマシな方法を開発する…などしていかないと。
時々、こういう社会科の本を読むと、考えさせられることが多く、普段の行動に気をつけようと思えて、いい。
楽しい話題では、クスクス料理。タジン料理やクスクスなどは、大皿をテーブルの中心に載せて、皆で食べる。その時、肉は最後まで手をつけず、年長者が取り分ける。自分の食べる範囲は、大皿の中心から手元までと決まっている。欲しい食材があっても、隣近所の領地に勝手に手を伸ばしてはいけない。
いろんなマナーが決まっていて、感心する。
モロッコのミントティーの入れ方が写真つきで解説されているページは、特に印象的だった。昔の人が今も生きているように見えて、古式ゆかしいお茶の作法を紹介できて、お茶を淹れるおじさんも嬉しそう。飲んだことがあるが、癖になりそうだった。
疑問は、モロッコの南のほうはどうなっているか?
あのあたりは国境が曖昧なのか、そこは説明がなかったので気になっている。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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