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絵本紹介

2022.09.22

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わたしはいつも、ここにいる。『なみのいちにち』【NEXTプラチナブック】

絵本ナビがおすすめする「NEXTプラチナブック」(2022年8月選定)から、ご紹介する一冊はこちら!

わたしは、波。ほら、ぼうや。怖がらないで、音を聞いてごらん。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは、『なみのいちにち』。海の町で育った注目の絵本作家阿部結さんが描きだす海の絵本。どんな内容なのでしょう。

NEXTプラチナブックとは…?

絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。

そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。

わたしはいつも、ここにいる。『なみのいちにち』

今日もまた朝がきて……

  • なみのいちにち

    みどころ

    「あさだ! 」

    太陽が顔を出すと、わたしの一日がはじまる。ねぼすけたちを起こして、働きものを送り出す。わたしは、波。ほら、ぼうや。怖がらないで、音を聞いてごらん。

    「さん ささーん」

    波打ち際では、子どもたちと追いかけっこをしたり、自分にそっくりなスカートとたわむれたり。海水浴でにぎわう昼下がりもお気にいりの時間。午後になればちょっとお昼寝。あれ、可愛いお花。添えてくれたのは若い女の人。やがて夕陽が沈み、闇がきて、満月が顔を出すとき…?

画面に広がる美しい海を背景に、繰り広げられるのは日常の風景からちょっと不思議な出来事まで。描かれるのは、そこに住む人々の豊かな表情や忘れることのない思い出、そして新しい出会いも。毎日同じようで、少しずつ違う一日。同じ場所なのに、時間によってまるで違う色を見せる景色。こんなにも色々な表情があるのかと、驚かずにはいられません。

そして、この絵本の大きな魅力の一つとなっているのが、おもいのほか愛らしい波の語り口。それらが、人々の様々な思いを全て包み込んでくれるように感じるのは、気仙沼で海と育った作者・阿部結さんが描くからこそなのでしょうか。波は言うのです。

「わたしは いつも ここにいて あなたのことを まっている。」

海の町で暮らすということ。その場所に行ったことがなかったとしても、存在をしっかりと感じとることができるこの絵本。よせてはかえす波の音を聞きながら、なんだかかえりたくなってくるのです。

編集長のおすすめポイントは……

海はただそこにいるだけなのに

朝日に照らされて、まぶしいくらいにキラキラと光る海。海水浴のお客で混みあった昼間の海。少しずつ日が落ちていき、どんどん色彩を変化させていく海。そして静かで怖いばかりだと思っていた夜の海の、意外な表情。海はただそこにいるだけなのに。見せてくれるのは誰かにとってのかけがえのない、そして私たち読者にとっても忘れられない一日。またこの海に会いたくなれば、この絵本を手にとってめくればいい。そう思えるのが嬉しいですよね。

この書籍を作った人

阿部 結

阿部 結 (あべゆい)

1986年、宮城県気仙沼市生まれ。美術教師であった画家の父の影響で、幼少のころから絵に親しんで育つ。パレットクラブスクール、あとさき塾にてイラストレーションと絵本制作を学ぶ。書籍装画や演劇の宣伝美術などを数多く手掛ける。イラストレーションの仕事に、『世界不思議地図 THE WONDER MAPS』(佐藤健寿/ 著 朝日新聞出版)、『サラリーマンのごちそう帖』(藤枝暁生/著 朝日新聞出版)、絵本の作品に『あいたいな』(ひだまり舎)などがある。東京都在住。

磯崎 園子(いそざき そのこ)

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。

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