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人気作品・注目の新刊をご紹介!絵本ナビプラチナブック

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絵本紹介

2021.12.18

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ぼくはぼくのままがいい! 『バーナバスの だいだっそう』【NEXTプラチナブック】

絵本ナビがおすすめする「NEXTプラチナブック」(2021年11月選定)から、ご紹介する一冊はこちら!

ガラス瓶の中からこちらを見ているバーナバス。この表紙だけで何かが起きていることを予感せずにはいられません。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは『バーナバスのだいだっそう』。いったいどんな内容なのでしょう?

NEXTプラチナブックとは…?

絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。

そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。

ぼくはぼくのままがいい! 『バーナバスの だいだっそう』

できないことなんて、ない

  • バーナバスの だいだっそう

    みどころ

    バーナバスは、はんぶんネズミで、はんぶんゾウ。生まれた時から、「パーフェクトペット」というお店のずっとずっと地下深くの研究所で暮らしている。

    薄暗い部屋の、棚に置かれたガラスの瓶。その中の一つがバーナバスの居場所。お店に並べられた完ぺきな人工ペットとはちょっと違う、どこか不思議な形のペットばかりが並んでいる。そう、彼らはどうやら「しっぱいさく」、この小さなガラスの中の世界しか知らないのだ。そんなバーナバスに、外の世界の素晴らしさを教えてくれるのはゴキブリのピップ。いつかぼくも‥‥‥そんな風に考えるようになっていった。

    だけどある時、危機が訪れる。「しっぱいさく」だという彼らは、つくりなおされると言うのだ。完ぺきになるってどういうことだろう。このままじゃいけないんだろうか。考え抜いた末、バーナバスは脱走することを決心し……。

奇妙な舞台設定と、深みのある独特な色彩で細かく描かれる世界観。まるで一本の映画を観ているかのような冒険ファンタジー。少し長めのお話でも、あっという間に引き込まれ、夢中に。

バーナバス、そして20種類以上いる不思議な仲間たちのユニークなキャラクターたちは、どれだけ眺めても飽きることのないほど魅力的。

「しっぱいさく、ってことさ」「できっこないね」

そんな声にめげることなく、彼らが力を合わせ、自由をつかみとっていく姿はとっても愛らしく、頼もしいのです。

世界10カ国以上の国で出版され、2020年カナダ総督賞・絵本賞、Amazon U.S.A 2020ベスト絵本に選出されるなど数々の賞を受賞。作者は現代の人気絵本作家、ファンブラザーズ(テリー、エリック、デヴィンの三兄弟)。作家・画家である彼らは、子どものころから物語やキャラクターをいっしょに考えていて、今作は兄弟3人で作った初めての絵本なのだそう。

テリー、エリックのコンビ作品に『夜のあいだに』(原田勝 訳、ゴブリン書房)、『海とそらがであうばしょ』(増子久美 訳、化学同人)。彼らが絵を担当した本に『くらやみのなかのゆめ』(さくまゆみこ 訳、小学館)などがあります。美しく個性的な世界、これからもファンブラザーズの生み出す絵本からは、目が離せそうにありません。

編集長のおすすめポイントは……

自分ならどうする?

物語に夢中になりながらも、「自分ならどうする」「自由を勝ちとるためには」「完ぺきってなに?」、そんな分岐点が数多く登場するこの絵本。くり返し読めば読むほど、彼らの世界に魅了されればされるほど、子どもたちの考え方はどんどん広がっていくのかもしれません。もちろん、それは大人の読者にも同等に刺さってきます。ふわふわな毛なみとぱっちりなおめめも魅力的ですものね……。

この書籍を作った人

ファン・ブラザーズ

ファン・ブラザーズ (ふぁんぶらざーず)

テリー、エリック、デヴィンの三兄弟。カナダ・トロント在住の作家・画家。子どものころから物語やキャラクターをいっしょに考えていて、『バーナバスのだいだっそう』(学研)は兄弟3人で作った初めての絵本。テリーとエリックは、著書に『夜のあいだに』(原田勝 訳、ゴブリン書房)、『海とそらがであうばしょ』(増子久美 訳、化学同人)。絵を担当した本に『くらやみのなかのゆめ』(さくまゆみこ 訳、小学館)。

ファン・ブラザーズ 作品一覧

この書籍を作った人

原田 勝

原田 勝 (はらだまさる)

1957年生まれ。東京外国語大学卒業。長編の翻訳に『弟の戦争』『ハーレムの闘う本屋』『ペーパーボーイ』『コピーボーイ』『ヒトラーと暮らした少年』『夢見る人』、絵本の翻訳に『夜のあいだに』『セント・ギルダの子』などがある。

磯崎 園子(いそざき そのこ)

絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。

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