●「ミニ絵本」はダイジェスト版というよりも、1冊の絵本です。
───今回、カルピス絵本の活動として、『ドーナツやさんのおてつだい』の内容を8ページにまとめたダイジェスト版の「ミニ絵本」が、全国の幼稚園・保育園に配布されます。このミニ絵本もかなり力を入れて作成されたと伺いました。
もとした:そうですね。通常の絵本の3分の1のボリュームで、おはなしの面白さを感じてもらって、「絵本を読んでみようかな……」と思ってもらわなければいけないので、8ページでもちゃんと面白さが伝わるよう、文章を新たに書き直しました。
───特に、大きく変えたところはありますか?
もとした:ポルカさんの心情をどう描くかという部分かな。ほとんどの子どもたちは、このミニ絵本ではじめて『ドーナツやさんのおてつだい』を知るわけですですから、短い中にもポルカさんの気持ちの変化がしっかりと伝わるよう、表現を考えました。
───絵本とミニ絵本を比べると、その書き分けがより分かりやすく伝わりますね。ミニ絵本の絵も、実際の絵本と違っているのでしょうか?
ヨシエ:はい。絵本はページの真ん中部分に「ノド」という、製本で見えにくくなる部分が出てしまうので、あまり中心に大事な絵を入れることができないんです。でも、ミニ絵本は見開きのページをしっかりと見せることができるので、登場人物の位置などを、少し変えたりして調整しました。 。
───絵本と同じ絵を使ったのではなく、新たに描き直しているんですか?
ヨシエ:絵自体は同じですが、ミニ絵本の見開きの絵を最大限に活かせるように、コラージュのデータを微調整しました。モチーフの配置などを変えたり。ミニ絵本だけど、絵本本体に負けない素敵な仕上がりになったと思います。
もとした:園でミニ絵本を読んで、もっとおはなしを詳しく知りたくなった子には、ぜひ本物の絵本で楽しんでもらえたら嬉しいですね。
ミニ絵本の中。
───ダイジェスト版というよりも、別の絵本として楽しめる感じがします。今回、このミニ絵本は全国約300万人の子どもたちの手に渡るということですが、いかがですか?
ヨシエ:約300万人の子どもたちに配られるのが、ほんとにすごいことだと思います!
たくさんの子どもたちに、園で、お家で親子で、楽しんでもらえるといいな。
もとした:絵本のダイジェスト版だけでなく、後半に載っている、"ひなまつり親子でクッキング”レシピもおススメです。ちゃんとデコレーションされたドーナツの作り方が載っているのが嬉しいです。
親子で作れる「焼きドーナツ」のレシピも載っています。
───今年のひな祭りには、絵本を読んで、ドーナツを作ろうと思うご家庭が、多いかもしれませんね。最後に改めて、絵本ナビユーザーへメッセージをいただけますか?
もとした:絵本は、手に取ったみなさんが、それぞれ自由に楽しんでくれたら嬉しいなと思います。それと、今回の『ドーナツやさんのおてつだい』に登場する子どもたちは、美味しいドーナツを食べることだけでなく、作るのが楽しいから手伝っている。なぞの手紙が来て、ドーナツ100個作るのは大変だけど、作るなら楽しんでやろうよ!という子どもたちならではの切り替えの早さが、素敵だと思っているんです。そういう気持ちに、共感してもらえたらなと思います。
ヨシエ:私も、もとしたさんと同じで、読んだ方それぞれが、楽しんでもらえたらと思います。あと、子どもたちがたくさん出てくるので、読み終わった後に、友だちと遊びたくなったり、一緒に何か作ってみたくなったり、仲間と何かをはじめるきっかけになったらいいですよね!
───ありがとうございました。
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取材・文/木村春子
撮影/所靖子