
『みずたまのたび』 【小学校低学年の部】 ※ちょっとためしよみ公開中!

小学校低学年の部の課題図書は4冊です。
課題図書(読書感想文)に選ばれる作品は、
・発達段階に応じて楽しめる
・深い感動や新しい認識を与えられる
・他者を尊ぶ気持ちが貫かれている
・児童生徒の興味関心をひく内容
・流行りに迎合的になりすぎていない
・ノンフィクションは事実に基づいている
など、安心して子どもたちが読書を楽しめるものになっています。
次にどんな本を読もうかな?読ませようかな?と悩んだ時、ぜひ課題図書(読書感想文)の中から選んでみてくださいね。
● 選定理由は…
地球の水循環を低学年の児童でも理解できるようにわかりやすく物語仕立てで説明している。科学読み物という側面でのテーマ性、絵本という側面での絵やストーリーの質の高さと読みやすさを両立している。
選定コメント:公益社団法人 全国学校図書館協議会
わたしは ちいさな みずたま」という言葉ではじまる、水の絵本。
スイスの作家がコンピューターグラフィックで美しく描く本書は、いわゆる「科学絵本」のイメージからはちょっと離れた印象です。
ネコが水を飲んだ、ボウルの底にひとつぶ。
残ったみずたまは、
「そうだ、たびに でかけよう!」
小さな粒になり、空に舞いあがります。
雲といっしょに旅をして……高い山にぶつかり、雪の結晶になります。
地上でまたみずたまに。地表をすべりおりて地下へ。
水脈から川へ、海へ。
旅はさらにつづきます。
「みずたまに もどった わたしは、
へんてこな石の うえに おちた。」
詩的でシンプルな言葉を、みずたまの旅を味わうように、ゆっくり声に出して読んでみてください。
洗練された色彩、動植物のフォルムがあざやか。
どのページを開いても、控え目ながら、どこか生き生きとしたグラフィックが印象に残ります。
『ぼくはここで、大きくなった』で2009年にフランスの「科学の本」賞を受賞。
作者のセンスを感じる、アートの趣のある科学絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
ボウルのそこにひとつぶ のこったみずたま。
おひさまのおかげで、空に まいあがり、 雲にのり、雨になって、また、土のなかへ。
そして、川から海へ……
さまざまなかたちにすがたを変え、いろいろないきものに出会いながら、
地球をめぐる“みずたま”の冒険!
美しいイラストの科学絵本。
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