語り部のようなおじさんが語る昔話。
まずは、話の内容の前に、旅をしながら行った先々で子どもたちにお話を聞かせるおじさん。
そのおじさんが来るのを楽しみにしている子どもたち。
その光景がとても嬉しく思いました。
自分たちにしてみれば、紙芝居の世界。
読み聞かせに訪れる、小学校で歓迎される気持ちよさは格別です。
そんなおじさんが語るのは、子どもたちが住む村の向こうにそびえる山にまつわるお話。
少し長いですが、とても味のある壮大なお話には、感じ入ってしまいました。
子供が生まれたらすぐに死んでしまった王様。
王女様に育てられた、王子様のお嫁さん選び。
王子様が恋したのは、地上の女性たちではなく月に住む王女様。
そして、王子様は小人たちの力を借りて、月にまで行ってしまいます。
昔話なのに、メガネをかけていたり、なんだか不思議なお話でした。
少し変わったロマンス。
パオラファンには、楽しみいっぱいの絵本です。