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姿は鬼だけど、本当は心優しいおにた。 お腹をすかせた女の子のために、雪まみれになってごちそうを用意するおにたの優しさに心が和みました。 しかし、女の子の「鬼が来ればお母さんの病気が悪くなる」の言葉に打ちひしがれ、姿を消してしまうおにた。 おにたは豆に姿を変えて、完全に消えてしまったのでしょうか。 ぱらぱらと静かな音でまかれる豆が、おにたの涙のような気がしました。 お話だけでも心を打つものですが、いわさきちひろさんの絵の美しさがこの作品の切なさと美しさを倍増させていると感じます。
投稿日:2015/10/07
優しくて、一生懸命なおにたの気持ちが、切なくて さびしいです。 女の子はおにたにとても感謝していたから、おにたのことを 神様だと思ったのでしょう。 でも、おにたは、鬼の子。 さびしいですね。 いわさきちひろさんの絵がすばらしいです。
投稿日:2017/02/23
いわさきちひろさんの絵がとても味わい深く素敵です。 「おに」というと悪者や悪役のイメージが強いですが,この絵本の「おに」である「おにた」はそんなおにのイメージとは全く違い,優しさと切なさが溢れています。 心温かくなる,親子で読みたい絵本ですね!
投稿日:2015/06/03
この話は、たぶん子どもの頃に読んでます。 小学校が昭和44年だから、小学校の頃に読んだのかもしれません。 あまんきみこさんのお話にいわさきちひろさんの絵です。 「おにた」って、外見は鬼の子だけど、どちらかというと《座敷童》みたいな存在でした。 おはなしの中盤くらいまでは、「おにた」が新しい家を見つけて幸せになるのかと思いましたが、ラストはちょっと悲しかったです。 できたら、新しい家を見つけてあげてほしかったです。ハッピーエンドであってほしかったな〜。 少々時代設定が昭和の初めのような世界ですが、物語に入り込んでしまえば、それほど気にならないと思います。 節分の時期などに、小学校の低学年くらいのお子さんに読んであげてはいかがでしょうか?
投稿日:2011/10/23
節分の絵本です。 小さな黒鬼の子ども、それが「おにた」です。 「鬼」と聞くと、悪いものっていうイメージがありませんか? 「にんげんって おかしいな。おには わるいって、きめてるんだから。」 という、おにたのセリフがあるのですが、その言葉にハッとしました。 そうそう、先入観って間違っていることもあるんですよね。 気の良いおにたですが、豆まきをされたら逃げ出すしかありません。 外へ出たおにたは、病気のお母さんと2人暮らしをしている女の子の 家にこっそり入り込みます。 そこで、女の子が何も食べていないことを知り、おにたは人間の 男の子に変装し、食べ物を届けるのですが・・・ 悲しいかな、おにたはそこでも人間の「先入観」に打ちひしがれるのです。 女の子の為に、自らが黒豆となったおにた。 おにたが最後に感じたのは、人間への失望だったでしょうか、それとも・・・ 「先入観」という色眼鏡をかけている限り、真実は見えてこないということを、 とても上手く表現された一冊だと思います。 これを読んだら、節分の豆まきもちょっと躊躇してしまいそうです。 真実を見る目を、是非持ちたいものです。 いわさきちひろさんの絵が、優しいおにたの感じにぴったりでした。
投稿日:2011/02/17
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