町へ行ってクリスマスツリーになりたいもみの木は、ある日雑木林を出て町をめざしますが…。
町へ行ってきれいなクリスマスツリーになることだけを夢見るもみの木。
それは、都会を夢見る若者の気持ちにも似ているように思います。
なかなかチャンスがめぐってこず、とうとうしびれを切らして、鼻息も荒く出かけていきますが、現実は厳しかった…。
意気消沈して帰ってきたもみの木を黙って温かく迎えてくれたのは、ふるさとの友だちだった。
帰るところがあるということ。友だちがいるということ。
離れてみて初めて気づいた、大切なこと。
生まれたところにしっかり根をはるのも人生。
涙のはてに自分の居場所を見つけたもみの木は、キラキラと輝いていました。
もみの木とふるさとの友だちの関係は、親子のそれと似ていました。