
ゆきちゃんは、ぼくのおばあちゃん。このごろ、ときどきへんなんだ。 ぼくのこともわからなくなるし、なんだか「むかし」にかえってしまうみたい。 「ゆきちゃん、いくつ?」ってきいてみたら、きょうのゆきちゃんは7さいだった。おやつのプリンのとりあいで、けんかになった。 おまつりの日、ヨーヨーをかってきてあげたら、5さいのゆきちゃんは大よろこび。ヨーヨーでうまくあそぶことはできなかったけど、「たからものにする」んだって! 日によって、話がぜんぜんつうじなかったり、すごくこまることもあるけれど…… ゆきちゃんは、ずっとぼくのともだちだよ!!
おばあちゃんと孫の男の子の交流を、時にユーモアも交えて描き出します。老い・認知症といった深刻な問題が背景にありながらも、2人の心が触れ合う瞬間瞬間を温かな眼差しで見つめた感動作です。
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