リオモテヤマネコがすむ西表島の大自然
生きものと人とのつながりを美しい写真と平易な文章で解説する「ふれあい写真えほん」。本書は、西表島にのみ生息するイリオモテヤマネコを探し、糞や足跡、などをたどり、ようやく出会うまでを描いています。
本書は、イリオモテヤマネコを撮影するために西表島に移住し、「命のつながり」を記録してきた写真家・横塚眞己人氏によるものです。国の特別天然記念物イリオモテヤマネコは、地球上で西表島に約100頭が生息するのみです。その貴重な動物を求めて西表島の原生林に分け入っても、なかなか出会えません。島民に話を聞いたり、糞や足跡、木の幹に残る爪あとなどを観察したりしているうちに、イリオモテヤマネコは獲物の動物をよく知っているのだと気づきます。西表島のすべての自然がイリオモテヤマネコとつながっていたのです。ついに出会えたイリオモテヤマネコは、こちらを観察しているようでした。命と命がつながっていること、自然の中に私たちは生かされていること、そして観察することの大切さを知る1冊です。
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