ある静かな夜、はなちゃんが寝ていると、どこからか聞こえる「コトコト コトコト」という物音。
どうやら押し入れの中からみたいです。
はなちゃんが、おそるおそる戸をあけると……。
「わっ!」
そこにいたのは、白くてまあるくて、お目めぱっちりのおばけ。
名前は、まんまる。
まんまるは迷子になっちゃったんですって。
はなちゃんは一緒にママを待ってあげることにしました。
暗い中で待つ間、「かざりを つけて あかるく しましょ。そうしたら、ママが くるまで たのしく なるから」と提案するはなちゃん。
はなちゃんとまんまるが押し入れを飾り、ごっこ遊びをするシーンがとってもかわいいです。
まんまるがママを思い出してさみしくなったとき、「ママは ぜったいに くるよ。どこに いたって、かならず むかえに きて くれるの」と、はなちゃんがまんまるを抱っこしながら話すシーンにキュンとします。
そしてママを呼ぼうと、まんまるが「おばけをよぶうた」を歌うときはちょっぴりドキドキ。
さて、ママは迎えに来てくれるかな……?
『ピカゴロウ』で講談社絵本新人賞を受賞しデビューした、ひろただいさく・ひろたみどりさんの5年ぶりの新刊。
ひろただいさくさんのおはなしができてから、ひろたみどりさんが2年がかりで描いたという絵がぴったりで、何とも言えないやさしい雰囲気の絵本になりました。
新しいかわいい友だちに出会ったときめきや、ママを待つ切ない気持ち、押し入れの不思議さなど、心惹かれるシーンがいっぱい!
わが家の5歳は読み終えてすぐ「もう1回!」と続けて3回読みました。
幼い子から小学校低学年くらいまで、繰り返し楽しめそうな絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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ある、しずかな夜、はなちゃんがねていると、
コトコト コトコト
おしれからものおとが聞こえてきました。
そこにいたのは、まいごのおばけ、まんまる。
はなちゃんは、
かわいいおばけのまんまるの
ママがむかえにくるまで、
おしいれでいっしょにまってあげることにしました……
二人の心温まるやりとりに、思わずほっこり。
かわいい絵、たのしいお話、ほっこりするラストシーン。
ちいさいお子さんと安心してよめる、
はじめてのおばけのお話です。
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