「気候変動のため、地球が危ない」 みんな知っていることだけど、じゃあどんなふうに危ないの? 本書は「SDGsがわかる!プラネット」シリーズの5冊目。地球温暖化と、その結果引き起こされる気候変動についての本です。
温暖化は「どんどん暑くなる!」こと。「南極の氷が溶けてしまう」とか、小学生も耳にしたことがあると思いますが、最近では日本や世界のあちこちで、高温化や、大雨・洪水などの災害のニュースが増えていますよね。
いったいどういうこと? これからどうなるの? 温暖化は「太陽活動による自然現象に過ぎない」のか、それとも「人間の活動によって“温室効果ガス”が増えたことが原因」なのか。「化石燃料、航空機、農業との関係は?」など、本書では読者がいろいろな考えに触れられるようになっています。
また地球で起こっているさまざまな問題を“事例研究”として、写真やイラストで解説。決して結論ありきではないのが本書の良いところで、読者自身が「地球はどこに向かうのか」「危機を避けるために私たちにできることは?」と興味をそそられる内容になっています。
持続可能な未来のため、いわば“我慢して暮らす”だけでなく、新しい産業やびっくりするような発明・試みの紹介も。未来への、具体的な想像が広がりますよ。難しい漢字には「読みがな」が振られ、小学生が「SDGsのための実行可能な方法」を探る、教科書になりそうな絵本です。
「SDGsがわかる!プラネット」シリーズは、他に『プラスチック・プラネット』『パンデミック・プラネット』『リサイクル・プラネット』『サステナブル・プラネット』が刊行中です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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