がっちゃんのお父さんは「少しだけ」背が高い。どのくらいかというと、高層ビルと同じくらいの大きさ。足を折りたたんでもバスと同じくらい。会社では1番の奥の席なのに、入り口の受付前の電話に手が届いてしまうほどです。
そんな豪快なお父さんですが、実は弱点があります。体がひょろっと細いので、風がふくとビューーと飛ばされてしまうのです。そんなお父さんのことが恥ずかしいがっちゃん。いつもみんなが見ているから、普通のお父さんがいいと思っていていて……。
豪快でユーモラスな作品で私たちを大いに楽しませてくれるのは、全体感のある緻密なイラストに定評のある人気イラストレーターの「ふっさん」。大胆でありながら、細かいところまで気を配ったイラストは、ページの隅々まで楽しさが散りばめられていて、見飽きることがありません。
ある日、近所のまさおくんを助けたことからうわさが広がり、すっかり子どもたちの人気者になったお父さん。「がっちゃんのおとうさんたのしいね」と言われ、がっちゃんもうれしくなったようです。
読んだ後に「ぼく、わたしのお父さんはね……」と、お父さん自慢が始まりそうなおはなし。家族で一緒に読んで、「どんなお父さんが好き?」「どんなお父さんになりたい?」なんて、話し合うのも楽しそうですね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
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