
ずっとずっと前、姿を消した発電所の4本のエントツ。町の子どもたちはそれを見るのが楽しみでした。なぜって? それは電車に乗って見ると、本当は4本なのに3本になったり2本になったり、1本しか見えなくなったりする不思議なエントツだったから。このエントツのことをみんな「おばけエントツ」って呼んでいたんだ──。大正15年、東京・足立区に建設され、昭和39年に姿を消した東京電力千住火力発電所の煙突を今に伝える絵本。

昭和39年に取り壊されたというおばけ煙突のことが記憶にあるのは、地域限定の高齢者層に限られるかも知れません。
同じ年に行われた東京オリンピックや、いろんなものが建築されていった高度成長期に、過去のものは姿を消していかなければならなかったのです。
でも、おばけ煙突伝説は妙に記憶にあるのですから不思議です。
見る場所によって、4本の煙突が重なり合って、1本にみえたり、2本、3本に見えたり、視覚のマジックは、電車の車窓から景色を眺めているからこその発見であり、驚きなのでしょう。
おばけ煙突を懐かしく思いつつ、車窓からの景色を楽しむゆとりにも憧れます。
絵本に出てくる遊園地は、あらかわ遊園でしょうか。
大正時代に開園したという遊園地は、おばけ煙突と仲間的な存在ですね。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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