猫のサビンカと暮らす少年の日常。
その中で、読者に投げかけられるたくさんの質問。
「きみの あさごはんは なに?」
「きみは きょう なにができた?」
子どもに尋ねたり、時には大人が答えてみたり。ゆっくりと対話の時間を楽しみながら読んでみてくださいね。
猫がいるおうちなら、サビンカと比べてうちの猫はどうかな、なんて話すのも良さそうです。
そして、人間が知らない猫だけの世界もちょっとのぞいてみたり……?
絵と訳を担当されたのは、チェコ在住の出久根育さん。出久根さんは2匹の猫を飼っており、そのうちの1匹はその名もサビンカ。絵本に登場するサビンカの絵のモデルです。
出久根さんのイラストは、おとぎ話の世界にいるような優しいタッチですが、一方で、実録!ねことの暮らし!などと言いたくなるくらい、リアリティのある日常の様子を細やかに描いています。
サビンカのちょっとした表情の違いも、本当に絶妙です。思わず触れてしまいたくなるくらい。
そんな魅力的な猫が、サビンカ以外にもたくさん登場します。コノウルやゾフィンカなど、日本では聞かないような名前の猫たち。みんな上手に隠れていて、すぐにはわからないかも。
全部の猫が見つかるか、探してみてくださいね。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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