1910年、17匹のマングースがインドから沖縄に上陸した。サトウキビを食い荒らすノネズミと猛毒のハブを駆除するためで、画期的な方法と期待された。マングースたちは環境の変化や戦火を乗り越え、たくましく子孫を増やしていった。しかし、夜行性のハブ退治に役立っていないうえに沖縄固有の生物を捕食していた。
1981年、北部のやんばる地域でヤンバルクイナが“発見”され国の天然記念物に指定されると、やんばるの自然環境や保護が注目され、同時にマングースは“外来生物”として駆除の対象となった。
人間が自然を“守る”とは? “外来生物”とは?……。
さまざまなことを考えるきっかけとなる1冊。
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