
戦後80年、「無言館」館主・窪島誠一郎が描く戦争と平和 日本が中国に攻めいっていた頃、画家をめざしていた中国の画学生と日本の画学生のあいだに生まれた、ひとつの友情の物語。
その日の東京は、朝から大雪でした。 学校が休校になり、サキが一人でお留守番をしていると、 「中国石家荘市 張景文」と書かれた不思議な荷物が届きます。 中には古びた一個の絵の具箱と手紙が入っていて……

窪島誠一郎の名前を聞いて思い浮かべるのは、長野県上田市にある「無言館」です。
戦争で命を失った戦没画学生慰霊美術館という建物で、学生たちが残した絵が無念の気持ちと、命をこめた絵が静かに展示されています。
その窪島さんが、戦後80年という重みを伝えるために手がけた絵本として、とても重さを感じる絵本です。
日本兵は、中国でどんなことをしてきたのでしょうか。
絵を描くことで、心が許し合える時間を作ることができたという象徴性に、人は分かり合うことができるという希望を持ちました。
日本の交差点で流れる「夕焼けこやけ」のメロディが、中国人には軍歌に聞こえたという心の屈折もしみました。
絵本に出てくる絵具箱は、平和への祈りのように感じました。
憎み合うのではなく、享受できる社会がきっとあるはずです。
絵を描かれた古茂田杏子さんも戦争と絵画に縁のある方と聞いて、絵の重さも意味深く感じました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|