「おいらに あしたは ないかもしれない」
見捨てられ、あたらしい家族が見つからない。
必要とされず、誰からも愛されない。
そんな処分寸前だった子犬。
けれど直前に助けられ、訓練を受け、やがて子犬は「さがしもの」が得意な災害救助犬として成長。「もう いらない」を少しずつ乗り越えていった頃。
大地震が起き、地面があらゆるいきものの「あした」を食べていった。小さな少女もガレキの下敷きに。その少女の「あした」をつなぎとめたのは……?
一度は希望を失い「あした」をあきらめていた犬が、今度は誰かの「あした」を救い出すために走り続けていく。そんな姿に心を動かされるこの絵本。作者の強い思いが込められたストーリーを優しく包み込むように絵を描かれているのは、大ヒット作『もうじきたべられるぼく』の著者はせがわゆうじさん。静かにこちらを見つめる表紙の子犬の眼差しからは、さまざまな感情をかきたてられます。
もしあなたが「自分なんて」と思うことがあった時。
「誰からも必要とされていないんじゃないか」と、不安になった時。
子犬のことを思い出し、こんなことを考えてみてください。
「もし、あしたも生きられたら、なにをする?」
ひとりひとりの心にそっと寄り添い、力づけてくれる絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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『もうじきたべられるぼく』(中央公論新社)著者が贈る、見捨てられた子犬が、やがて人を救う存在へと変わっていく奇跡の物語。
「おいらにあしたはないかもしれない」
必要とされず、愛されなかったちいさな犬は、処分寸前で助けられ、災害救助犬となる――。
ある日、大地震が起き、ひとりの少女がガレキの下敷きに。
一度は希望を失った犬だったが、
今度は希望を与えに、
今日もどこかでだれかを助けに行く――。
「自分なんて…」と思うあなたに、
そっと寄り添い、抱きしめてくれる物語。
もし、あしたも生きられたら、何をする?
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