
人間も寄りつかないブロッコリー島には、荒波に乗せられて、たくさんの生き物たちが漂着してきます。子猫のトラからイヌワシさままで互いを尊重し合いながら暮らしていた島に、新しくニワトリがやってきます。この新参者をめぐって、島中の生き物たちのさまざまな生き様があらわになっていくのですが…。
ここに登場する生き物たちが、島に辿り着いた経緯は本当にさまざま。この短いお話の中に、それぞれが経験してきたできごとや、乗り越えてきた過去が細かく描写されています。その生き物たちの力強い営みを、ブロッコリー等の大自然が優しく、時に厳しく包み込んでいる様子は、まるで絵画のよう。広い海と空、風と波、光と闇が、目の前に広がるような美しい表現にも注目です!
(福田貴子 絵本ナビライター)

小さな命たちが、小さな島の未来をひらく――荒波に運ばれてきた生きものたちが静かに暮らしている青い海に浮かぶブロッコリー島。小鹿エルルや、山犬に育てられた子猫トラもその一員。そこへ羽がボロボロな一羽のニワトリが加わって……弱くても、傷ついていても、カッコ悪くても、触れ合ってぶつかって、“生きる力”を取り戻していく再生の物語。
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