学校の掃除当番で、ほうきの担当になった、ゆずちゃん。
他にほうき担当の子は4人いて、みんな、大きなほうきを持ち、得意気です。
でも小柄なゆずちゃんには、大きなほうきが持ちにくくて、うまくはけずに時間がかかってしまうのです。
「もっとわたしにぴったりな大きさのほうきがあればなあ」
そう思いながら、ゆずちゃんが掃除道具入れの中をのぞくと、はじっこに小さなほうきを見つけました。
それは、ゆずちゃんにぴったりの、小ささなほうき!
「わたしをまっていてくれたのね。よろしくね」
ゆずちゃんはそれから、小さなほうきを相棒に、楽しく掃除をします。
教室のはし、扉のすきま、廊下との境目。
きれいになるとゆずちゃんはいつもうれしくなりました。
ところがある日、ゆずちゃんが小さなほうきを大切に使っていることを知らない友達や先生が、「こんな、小さなおんぼろほうき」とか「そんな小さなほうきをゆずちゃんにばかり使わせて」と言い出し……。
みんなからは見向きもされなくても、ゆずちゃんには「大切なもの」になっていた小さなほうき。
最後まで読むと、ゆずちゃんが自分の思いをちゃんと言葉にできたことと、その勇気に拍手を送りたくなります。
誰かの「大切なもの」について考えたくなるお話絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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