
12歳のヒューは、お父さんと二人暮らし。でも、明るくていつも味方でいてくれる大好きなおばあちゃんと毎日会っているので、全然さみしくはない。だけど、そのおばあちゃんが、最近どんどん不安定になっていく。どうも認知症という病気らしい。そんなおばあちゃんの心に、第二次大戦中に戦死したはずの兄・ジョニーとの過去が大きくひっかかっていることに気づいたヒューは、ひと夏をかけて、家族の秘密とタブーをひもといていく??。

題名からは全く想像もつかない内容の話でした。
登場してくる誰もが心の中に寂しさを抱えていて、更に今現在によくある問題がそこいらじゅうに埋め込まれている感じで、読んでいると心が痛んでくるのですが、語り口が淡々として読みやすい本でした。
ただでさえ寂しい思いをしている主人公が、唯一の拠り所であったおばあちゃんが認知症によりだんだんと変化していき心配で押しつぶされそうになるところが、実際に私の母の現状と重なり痛いほど分かってしまい、しんどいと感じました。でも、老人ホームに入ることが決して悪いことではないというところまで書いてくれているところに救われました。
また、本来のメインテーマである良心的兵役拒否者が、イギリスでは白い羽を渡されたなんて全く知りませんでした。日本ではもう80年以上兵役がないし自由に意見が言える国となったので、兵役拒否が村八分になるなんて現在では想像がつきませんが、戦前はきっと同じ状況だったに違いないでしょうね。おばあちゃんのお兄さんが、兵役を拒否した後も人生は続き、それも穏やかだけれども幸せな生活をしたことが判明して心が穏やかになりました。
お父さんに寂しい気持ちを伝えられてよかった。そして、お父さんの寂しさも癒えることを願わずにいられません。
私としては中学生くらいから読むのに適しているかなと思いました。お薦めです。 (汐見台3丁目さん 50代・ママ )
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