几帳面で真面目なバティストさんは、長いあいだあちこちの王さまやお姫さまのところで執事として忠実に働いてきました。年をとってきたバティストさんが最後に選んだ勤め先はハンガーブルグ伯爵のところ。変わり者の伯爵は「ものにはふさわしい名前があるはずだ」と身のまわりのものの名前をつけなおしはじめます。忠実なバティストさんはそれに従うのですが……。
猫とふたりきりで寂しく思っていたバティストさんにとっても、犬とふたりきりですごしていた伯爵にとっても、お互いがお互いを必要としていました。そんな出会うべくして出会った2人。落語のような展開で楽しく読めます。
マドレーヌシリーズの作者がつづったユーモアたっぷりの読み物で、絵もたくさん使われています。
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