ちいさなつきがらす」 ママの声

ちいさなつきがらす 作・絵:マーカス・フィスター
訳:谷川 俊太郎
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,870
発行日:2010年11月
ISBN:9784062830485
評価スコア 4.29
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みんなの声 総数 41
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  • 勇気のいろいろな形

    • きよぴこさん
    • 30代
    • ママ
    • 栃木県
    • 男の子11歳、男の子9歳

    体が小さいということでいじめてしまうカラスたち。
    そして仲間の言葉を信じて月まで飛ぼうとするチビガラス。
    仲間になりたいがために勇気を出して飛んでいくチビですが
    もう一つの勇気も考えなくてはいけない作品ですよね。
    「それは嘘だよ」と一言言ってあげる勇気。
    その勇気がなかったために一言言えなかったと後悔するカラス。
    チビの銀の羽を見るたびに「チビの勇気」と「勇気がなかったこと」を思い出すんだろうな。

    みんなと仲良く過ごすために必要な勇気の形を教えてくれる作品すね。

    ぜひ読み聞かせに使いたいと思います。

    投稿日:2010/11/27

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  • 結構、奥が深いストーリー

    タイトルの「つきがらす」の意味が分からないまま読んだのですが、
    読み終えてやっとその意味を知りました。

    見たことがないほど小さく生まれた、わたりがらすの「ちび」。
    容姿が小さいというだけで、いじめられるはめに。

    小さくて弱々しく感じられたちびでしたが、読み進めるうちに、
    なんて大きな心を持ったからすなのだろうと思わずにはいられませんでした。

    いじめという境遇の中、それに屈することなく、いつでも本気で
    物事に取り組んでいくちびの姿。

    「ちびは ほんものの がんばりやの たましいを もっていた」

    という一文があるのですが、ちびの頑張りが、いじめていた側の
    からすの心さえも変えてしまった瞬間だったのだと思います。

    ぎんのはねはきっと、ちびの頑張りをみんなが認めた勲章なのかな。

    これは、年取ったわたりがらすのうちの1羽が、過去の思い出話の
    1つとして語っている内容で構成されているのですが、他のからすが
    ちびのことをすっかり忘れている、というところから始まるんですよね。

    最後まで読み終えてから、この初めのページを読むと、なんだか
    無性に腹立たしくもありました。いじめる側って、きっとこんな風に
    自分がしたことをすぐに忘れてしまうんでしょうね。
    いじめられた側は、きっと一生心に残っているだろうに・・・・

    これは、イジメを克服した前向きな一冊と見るか、はたまた、
    いじめる側の真理をついた一冊と見るか?
    きっと読み手次第でいろんな感じ方ができる一冊なんだと思います。

    子どもが読んだら、どう感じるのかな?
    結構、深いテーマが隠れているように思います。

    投稿日:2010/12/11

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  • つきがらすの頑張りに涙せずにはいられない泣ける絵本でした。

    • 梅木水晶さん
    • 30代
    • ママ
    • 山形県
    • 女の子5歳、男の子3歳、女の子0歳

    人間の心に潜む闇の部分というか、そういったものが谷川先生の美しい日本語訳で淡々と語られています。自分よりどこかしら劣っているからと言って仲間内から疎外したりするのはいけないという事が、この絵本を通して子供にも伝わればいい。

    投稿日:2017/05/12

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  • キラキラ

    この絵本は、キラキラな部分がありました。うちの子はキラキラした部分にとっても興味があって、さわったりして楽しんでいました!!お話は、一羽だけ変わったカラスのお話だったのですが、うちの子はそのカラスがとっても気に入っていて、かわいいって言っていました。

    投稿日:2012/09/25

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  • 心が痛みます

    • おしんさん
    • 40代
    • ママ
    • 鹿児島県
    • 男の子23歳、女の子21歳、男の子18歳

    表紙からは想像できない、深い意味のある辛い内容でした。
    体が小さいばかりに、仲間から意地悪をされる一羽のわたりがらす。
    「月まで飛んでいったら仲間に入れてあげる。」
    と言われ、果敢にも挑みます。
    そして、その結末は…
    からすの黒い羽と対照的な銀色に輝く羽の描写がなかなか奇抜です。そしてその部分は他とは違う紙質になっていて、思わず触れたくなりました。
    残酷な内容ですが、淡々とした語り口でお話が進んでいくのは、この訳者ならではでしょうか。

    投稿日:2011/02/28

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  • 銀の羽って

    • ひかりひまわにさん
    • 40代
    • ママ
    • 長野県
    • 女の子12歳、女の子10歳、女の子8歳

    小さく貧そに生まれたからすの子。
    いじめられ、飛べないと仲間はずれ・・・その子が一番とべるようになった!!!
    ・・・でもそう簡単には仲間に入れてもらえない。
    「月まで飛べば仲間にいれてやってもいい」
    そうからかわれ、月までめざし飛んでいくからすの子。
    もちろん行けるわけがない・・・疲れ果て、ぼろぼろになっておちてきた。

    私は小学校時代の娘のいじめを思いだし、
    でも明るくがんばっていたせつなさを思った。
    月から帰ったわが子を抱きしめた母がらすの姿が、いじめを知った
    私とだぶった。
    娘と私は幸いにも良い先生に恵まれ、卒業前に解決でき、
    今はとっても積極的に中学校生活を送っている。
    この銀の羽の勲章をつけてとびたったつきがらすのように・・・この銀の羽、勲章なのか、こころの傷なのか。
    一度ついた心の傷はなかなか消えない。
    彼女はどうこの話とむきあっていたのだろうか。
    この本をよみ、自分に重ね泣く子が減るよう、
    そしてもしいじめをしている子がいたら、胸に手を当て考えて欲しい。

    投稿日:2010/12/15

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  • いじめてしまった側の後悔

    賛否両論あるようですが、私はいじめてしまった側の気持ちがしっかり書かれているという点で、とてもよい作品だと思います。

    いじめてしまった側のカラスが、過去を振り返るように、いじめに屈しなかった勇敢なチビガラスについて語るという設定。
    その語り口から、悪いことをしてしまったという後悔の気持ちを、私は十分に感じました。
    そして、チビガラスに対して、驚きと共に尊敬の気持ちを強く抱いているということも感じられました。

    いじめの場面は、読んでいてとても辛いです。
    いじめられたチビガラスの心の傷は、たとえ仲間に入れてもらえるようになったとしても、決して消えないでしょう。

    けれど、いじめはどの学校でも起こっているのが現実。
    決して加害者・傍観者にならないために、いじめてしまった側の気持ちに立ってみるというのも必要なのではないでしょうか?
    いじめた側のカラスは、年老いてもずっとその時のことを悔んでいるのです。

    お子さんに読み聞かせる年齢やタイミングは慎重に選ぶべきですが、読んだあと「いじめ」を親子で話し合えるよい絵本だと思います。

    投稿日:2010/12/16

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  • こどもの行く末と重ねて

    初めは何となく子供のまっすぐな気持ちを侮る大人=「大人対子供」の図式で読んでいました。
    ただそうすると腑に落ちない点があったのですが
    ふと、あーこれは子供同士のお話なのかと思いました。
    そう考えると、だまっていたり恐ろしさを感じていたりする
    「としよりがらす」の気持ちの揺れも未熟さゆえのことと理解できました。

    2歳の息子に「この子の名前はなに?」と聞かれた時に登場人物に名前がつけられていないことに気付き、集団の匿名性の怖さも同時に感じました。

    印象的なシーンも多く、特に月を見上げる「ちび」の表情には胸が痛くなりました。
    どうしても「ちび」が息子と重なって見えてしまう母親としては、
    彼のように、へりくだることなく精一杯自分の道を行ってほしい。
    月へは行けなかったけど、何かを得た「ちび」のように生きてほしいと
    願うところです。

    投稿日:2010/12/15

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  • ちびがらすの無垢さが痛々しい

     表紙絵の黒い羽色を見て、「黒」って上品な色だな〜って改めて思いました。

     三羽の年老いたからすの会話の中の回想から始まるお話です。
     ちびがらすが一緒に遊ぶ事を切望しても、近寄らせず脅しいじめた若い頃のからすたち。
     羽根が生え揃い飛べるようになると、身軽な事も手伝って誰よりも上手くなったちびがらす。
     それが癪に障ったのか、さらにからかい混じりの悪い冗談を言うと、その言葉を真に受けてしまうちびがらす。
      
     遅く生まれたとか体が小さいとか羽根が生え揃わず同じ遊びに参加できないという事は、ちびがらすにはどうしようもない事。
     本人がどうし様もできない事を突く周囲の冷たさこそ“いじめ”です。

     さて、仲間に入れてもらいたくて一人前と認めてもらいたくて、ちびがらすが決意したことは、・・・。

     仲間の冷たさを自分の幼さ(小ささ)故と思っていたのでしょうか。
     いえ、いずれ大きくなる自分を信じていたからあんなに明るく前向きだったのかもしれません。
     ほかのからすを恨むこともないちびがらすの無垢さが痛々しい。
     そして、この無垢さが奇跡を手繰り寄せる勇気を起こさせます。

     ちびがらすの翼が月そのもののように輝くまでを描写する詩的な文が、美しくはっと息をのむ迫力がありました。
     
     この話を語るからすの心情の中に、奇跡を目の当たりにした一方、過去の自分の行いの後味の悪さもあることが伝わって来ます。
     主人公はむしろちびがらすよりも、このいじめたからすの方なのではとも思いました。
     
     5歳からお勧めとされていましたが、むしろ中・高学年の子どもたちのほうが作者のメッセージをくみ取れるのではないかと思いました。
     12歳の息子は、「ちびがらすの“頑張り屋の魂”は、誰よりも強かったんだなぁ〜、だからレジェンドになったんだ!」と独り言を言いっていました。

     眩しいほどの銀箔の羽根が、ちびがらすの純粋無垢さの象徴のように見えました。

    投稿日:2010/12/15

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  • 仲間はずれ

    • ぷりこさん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子8歳、男の子3歳

    仲間がいれば、仲間よりも小さかったり劣っている思うと
    仲間はずれが生まれる…悲しいけれど、現実的にあるお話ですね。

    仲間の中で、リーダー的な『わし』が言った一言を
    鵜呑みにしてしまった『ちび』。
    それによって、命を失ってしまったのかと心配する『わし』。
    この場面で、心配な面持ちでカラス達が円になって、『ちび』を
    覗きこんでいます。
    こんなにたくさんのカラスがいたのに、誰も『ちび』の仲間に
    なろうとする者はいなかったのかと思うと、残念でなりません。

    『ちび』が最後の所で、「おいでよ、あそぼう!」と言った
    ところで、ちびの心の広さと強さに励まされました。

    『わし』の心の動きが、谷川俊太郎さんによって、鮮明に描かれて
    いて、心が揺さぶられます。

    この絵本を読んで、8歳の娘は『ちびが可哀想、どうして小さい子を
    いじめるんだろう。』と言って悲しんでいました。

    3歳の息子は、最初の方はお話を聞いていましたが、途中から
    おもちゃで遊び始めてしまいました。

    個人的に、ちびわたりがらすが月を見上げている絵が素晴らしく
    ずっと見ていても飽きませんでした。

    娘が幼稚園のころ、いつも仲良し3人組で遊んでいましたが、
    たびたび2対1になって、仲間はずれになったり、仲間はずれに
    してしまったり…そんなことを思い出しました。

    年中さんくらいから大人まで読んでいただきたい絵本です。

    投稿日:2010/12/14

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