十二の真珠 ふしぎな絵本自信を持っておすすめしたい パパの声

十二の真珠 ふしぎな絵本 作:やなせ たかし
出版社:復刊ドットコム
税込価格:\1,980
発行日:2012年10月
ISBN:9784835449012
評価スコア 4.6
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  • やなせたかしの原点

    やなせたかしの思想と基本理念が、まだ未成熟なエスキースの状態で包み込まれています。
    アンパンマンの原型があり、ポエジー、創作、絵といったさまざまな表現方法で、やなせさんの人柄、優しさ、公平性、正義感を形にしています。
    振り返ってみると、本当に理想を目指して、とても積極的なひとだったんだと感じました。

    投稿日:2014/05/28

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  • 漫画家やなせたかしさんの代表作『アンパンマン』が、テレビアニメ「それゆけ!アンパンマン」となったのが1988年。
     困った人たちに自分の顔を食べさせるそんなヒーローのアニメ化には随分反対意見もあったそうだ。
     ところが、放送開始がたちまち大人気になり、それはやなせさんが亡くなった現在もまだ続いている。
     その原点ともいえる童話「アンパンマン」が発表されたのは、1969年。
     それが収められているのが、メルヘン集『ふしぎな絵本 十二の真珠』。
     やなせさんが50歳の頃で、まだ代表作といえるものもない、もやもやしていた時期だ。

     そんなやなせさんに雑誌「PHP」から一年間短編童話を書いてみないかと依頼があって、生まれたのがメルヘン集『十二の真珠』で、そのなかに、少しもかわいくない「アンパンマン」が収めらている。
     しかも、この「アンパンマン」は戦場で高射砲を受けてしまう。もちろん、その後も元気に飛び続けていくのだが、やなせさんが本当に描きたかった「アンパンマン」の姿があるように思える。
     そのほかにも、のちに絵本となった「チリンの鈴」や「ジャンボとバルー」(絵本のタイトルは『さよならジャンボ』)が収められている。

     中でも心に残るのは、自身「いく分自伝的要素をふくんでいます」と解説した「星の絵」。
     絵を描くことが好きな少年が星に「だれでもをよろこばせる絵をかけ」と励まされる作品で、おそらくやなせさんのこの時の心情が色濃くでている作品だろう。

    投稿日:2025/04/23

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