もうなかないよ、クリズラ もうなかないよ、クリズラ
作: ゼバスティアン・ロート 訳: 平野 卿子  出版社: 冨山房 冨山房の特集ページがあります!
読み手の年齢を選ばない子どもから大人まで、それぞれの感性で理解してうけとめる事のできる「みんなの本」です。

夏の雨さんの公開ページ

夏の雨さんのプロフィール

パパ・60代・埼玉県

夏の雨さんの声

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自信を持っておすすめしたい 才能ある人は絵も描けてしまう  掲載日:2018/1/15
きみはうみ
きみはうみ 作: にし かなこ
出版社: スイッチ・パブリッシング
 『サラバ!』で第152回直木賞を受賞したその年、受賞作家西加奈子さんは一冊の絵本を上梓しています。
 それがこの絵本。
 最近の絵本業界では西さんのように小説の世界で名をなした人が文を書くということがよくあります。その場合は大抵絵は絵本作家の方が描くことが多いのですが、西さんのこの絵本は文だけでなく絵も彼女が描いています。
 そういうことでは純粋に西加奈子さんの絵本といっていい。

 真っ暗な暗闇に誕生した命。
 ページ一杯黒の世界で、何ごとが始まるのか不安です。
 次第に色鮮やかな世界にそれは変わり、そこが海の世界だとわかってきます。
 そんなところにずっといたいと思うけれど、「きみのいたばしょもすてきだよ」と暗い世界に戻ってみて、鮮やかに発光する生き物たちにはっと気づかされる。
 自分が生まれた場所も素敵だということに。

 そんな絵本の「あとがき」に西さんはこう綴る。
 「光がささなくたって、海は美しいのだ」と。
 つまり、私たちは綺麗な海とか色が素敵な魚だけをつい美しいと思ってしまうが、そういう通り一遍の見方ではなく、ものごとを見た方がいいと教えてくれている。
 「友達がいなくても、夢がなくても、経験値が少なくても、恋をしていなくても、その人が生きている限り、それはかけがえのない「その人」の人生だ」。
 この「あとがき」だけでも読む価値がある。
 いや、やはりこの絵本だけで多くのことがあぶくのように浮かんでくる。
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自信を持っておすすめしたい この絵本で、わろてんか  掲載日:2018/1/10
だじゃれ世界一周
だじゃれ世界一周 作: 長谷川 義史
出版社: 理論社
 長谷川義史さんはさすが関西人。あのお笑い天国よしもとのDNAが脈々と流れているようで、その作品でもお笑いを描いたものが多い。
 そもそも長谷川さんの絵の力強さは笑いも醸し出していて、その絵だけで笑えてしまうくらいだ。
 長谷川さんの代表作はたくさんあるが、第3回MOE絵本屋さん大賞で3位となった作品が『だじゃれ日本一周』で、この絵本はその続編にあたる。
 日本を飛び出して世界だから、長谷川さんの笑いも地球規模になった。

 この中で紹介されている国は49カ国。それしかだじゃれが浮かばなかったと長谷川さんは書いているが、確かにそれも首を傾げたくなるだじゃれも含まれる。
 日本とちがって、やはり世界は手ごわい?
 では、どんなだじゃれかといえば、まずは日本。
 忍者が海に飛び込んでいる絵に「ジャポーン」。(これはまだよくできています)
 それに対になったページで「からだうくらいな」。(ウクライナのこと。民族衣装を着た男が踊っています)。
 まあだじゃれの方はそんな感じで、ちゃいな(これは中国。チャイナのだじゃれ。長谷川さんは中国のだじゃれは絵にしていません)

 長谷川さんは49カ国で挫折しましたが、せっかくなので世界地図を見ながら、自分で考えてみるのもあるカナダ。
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自信を持っておすすめしたい てんぷらとフライのちがいがわかる絵本  掲載日:2018/1/6
からすのてんぷらやさん
からすのてんぷらやさん 作: かこ さとし
出版社: 偕成社
 かこさとしさんが『からすのパンやさん』を出版したのが、1973年。
 それから40年後の2013年に、からすのパンやさんの4羽の子どもたちの活躍を描いた4冊の絵本をかこさんは出版します。
 そこには2011年に起こった東日本大震災の影響も多分にあったと思います。
 特に、三番めの子どもレモンちゃんのその後を描いたこの絵本は、それが顕著に感じられます。
 何しろ、この絵本は火事のシーンから始まるのですから。

 いずみがもりのかえでどおりにある「てんぷらやさん」が火事になります。
 店は燃え、息子のイワくんは目を怪我しているし、おかみさんも行方がわかりません。
 絵本にしてはとっても暗い始まりです。
 そこにパンやの娘レモンちゃんとオモチくんがやってきて、てんぷらやの再建にひと肌脱ぐことになります。
 先生は「てんぷらやさん」のご主人キュウベエさん。
 レモンちゃんたちはキュウベエさんからてんぷらあげの秘伝の伝授をうけます。
 水と油の関係など、さすが理系のかこさんならではの説明で、子ども向けの絵本ながらちっとも手を抜くことはありません。
 
 この作品ではほかの「からすの」シリーズとちがって、さまざまなてんぷらが登場するわけではありません。
 そのかわり、てんぷらやフライの揚げ方がとても丁寧に描かれています。

 最後に行方がわからなかったおかみさんも戻ってくるし、レモンちゃんは「てんぷらやさん」のイワくんと結婚までしてしまいます。
 それになんといってもこの絵本では、楽しい「てんぷらフライのうた」もはいっているのです。
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自信を持っておすすめしたい クリスマスのリースのタイヤはあぶないです  掲載日:2017/12/25
どうしてクリスマスには・・・
どうしてクリスマスには・・・ 作: 二宮 由紀子
絵: 木曽 秀夫

出版社: 文研出版
 クリスマスはどうして特別な日なんだろう。
 誕生日もいいけど、お正月もいいけど、やっぱりクリスマス。
 最近ハローウインの人気は高いけど、やっぱりクリスマスには到底及ばない。
 本屋さんに行くとたくさんのクリスマス絵本が並んでいて、海外の絵本はさすがクリスマスの本場だけあると思うけど、日本の絵本だって負けてはいない。
 例えば、二宮由紀子さんが文を書いて、木曽秀夫さんが絵を描いたこの絵本。
 とっても楽しく読める、クリスマスの絵本だ。

 タイトルのように「どうしてクリスマスには・・・」のあとに質問があって、クスリと笑える答えがつづく形式になっている。
 こんなふうに。
 「どうしてクリスマスには、げんかんのドアにクリスマスリースをかざるかしってる?」。
 その答えがふるってる。
 「ほかのばしょにかざるとけっこうじゃまになることもおおいから」だって。
 それにつけられた絵が車のタイヤがリースになっていたり(でも、最近そんなテレビCMありますね)、犬の首輪になっていたり。

 ページを開くたびに、子どもたちの楽しそうな笑い声が聞こえてきそう。
 そこで私も考えました。
 「どうしてクリスマスには、本屋さんにクリスマス絵本が並ぶかしってる?」
 その答え、「クリスマスの季節にしか読まれないから」。
 ひとひねり足りないかも。

 この絵本を読んで、「クリスマスのしあわせがありますように!」
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自信を持っておすすめしたい 佐野洋子さんが描いたクリスマスの絵本  掲載日:2017/12/25
新装版わたし クリスマスツリー
新装版わたし クリスマスツリー 作・絵: 佐野 洋子
出版社: 講談社
 クリスマスの絵本はたくさんありすぎて困ってしまう。
 ましてやあの佐野洋子さんもクリスマスの絵本を描いていたなんて知らなかった。
 でも、さすがに佐野さんだけあって、かわいい、美しい、胸キュンの絵本とは少し違う。

 物語の舞台は山のふもとの雑木林のなか。
 一本のもみの木が主人公。
 その隣で大きな年とった木が「木はしっかり根を広げて倒れるまでそこにいるもの」と教えるのだが、もみの木はきれいな町でクリスマスツリーになることばかり夢みていた。
 だから小鳥やリスがいくら言っても話をきかない。
 町に行く貨物列車を見つけては何を載せているのか気になって仕方がない。

 そしてある日、ついにたくさんのもみの木を運ぶ貨物列車を見つけて、もみの木は自ら根っこひっぱって、貨物列車のあとを追いかけた。
 クリスマスツリーになることを夢みて。
 でも、もみの木をおいて列車は行ってしまったあとだった。
 泣きながら雑木林に帰るもみの木に、白い雪が降ってきて、もみの木は白い化粧をほどこしたようになる。
 そんなもみの木を森の仲間たちは暖かく迎えてくれる。
 そして、もみの木がなりたかったように、きれいな飾りつけをしてあげた森の仲間たちは「きみはすばらしいクリスマスツリーだ」と言ってあげた。

 本当にこれでいいのだろうか。
 こんなわがままなもみの木を森の仲間たちは簡単に許していいのだろうか。
 最後にもみの木が「わたし、クリスマスツリーになるためにうまれてきたの」と言うのだが、佐野さんは「小さな声でいった」と書いた。
 佐野さんの気持ちがなんだかわかったような気がした。
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自信を持っておすすめしたい 甘いものには目がない私です                   掲載日:2017/12/11
からすのおかしやさん
からすのおかしやさん 作: かこ さとし
出版社: 偕成社
 絵本作家かこさとしさんが1973年に発表した『からすのパンやさん』から40年。
 2013年にかこさんはパンやさんの4羽の子どもたちを主人公にした4冊の絵本を出版しました。
 これはそのうちの一冊で、チョコくんのお話。
 ちなみに4羽の子どもたちは、チョコくん、リンゴちゃん、レモンちゃん、そしてオモチくんで、それぞれ黒だったり赤だったり黄色だったり白だったり、羽の色が違います。

 ある日、パンやのおとうさんとおかあさんが山形(って具体的なのがいい)のおじさんの病気見舞いに行くことになり、4羽の子どもたちが店番をまかされます。
 その責任者はチョコくん。
 売るパンはおとうさんたちが作っていってくれたのですが、チョコくんはそれ以外にもとクッキーを焼き始めます。
 そこにやってきたのが、おかしを作るのが大好きなミミちゃん。
 さっそく彼女の指導でお菓子作りがはじまります。
 クッキーだけではなく、ケーキやドーナツも作って、たちまち森の評判になっていきます。
 山形から帰ってきたおとうさんたちもびっくりで、パンやさんの隣に「ケーキやさん」が出来上がります。

 すると、今度は和菓子を求めるお客さんも現れて、まんじゅうとかようかんとかおせんべいまで売るようになって、「おかしやさん」に大変身。
 それだけではありません。
 なんとチョコくんはミミちゃんにプロポーズして結婚までしちゃいます。

 「パンやさん」同様、この絵本にもたくさんのおいしいおかしが登場してきます。
 それを見ているだけでも楽しくなる一冊です。
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自信を持っておすすめしたい 加古里子さんのデビュー絵本  掲載日:2017/12/4
だむのおじさんたち
だむのおじさんたち 作・絵: 加古 里子
出版社: 復刊ドットコム
 絵本作家加古里子(かこさとし)さんの経歴を初めて知った時は驚きました。
 東京大学工学部で学んだ後、昭和電工という会社で研究所勤務をしていたといいます。
 つまりは技術屋さん。
 そんな加古さんが絵本作家になったのは会社員になっても続けた社会活動からでしょうが、加古さんの才能を見出した編集者には頭が下がります。
 この絵本は加古さんが初めて作品となって出版されたものの復刻版です。
 最初に出版されたのは1959年。
 有名な黒部ダムが着工したのが1956年(完成は1963年)ですから、昭和30年代の資源は水力発電という時代だったのでしょう。

 そんな時代に加古さんはダムのお話を絵本にしました。
 動物や架空の生き物が主人公のお話ではありません。
 ここの出てくるのは、日焼けしたむさくるしいおじさんたちです。
 それでいて、この絵本を読み終わる頃にはこのおじさんたちが大好きになるでしょう。
 それは加古さんの視点にあります。
 加古さんはこの絵本の中で働く意味の尊さを描くだけでなく、寝転んだり食事をしたり、家族に手紙を書いたりするおじさんたちの当たり前の日常を愛情をもって描いています。
 加古さんが活動していた現場にはおそらく「だむのおじさんたち」のような真面目に働く人たちがたくさんいたのでしょう。

 そして、この絵本にはブルドーザーやダンプやコンクリートミキサーや働く自動車がたくさん登場します。
 これらは男の子たちの大好きなものです。
 加古さんは子どもたちの好きなものもよくわかっていたのでしょう。
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自信を持っておすすめしたい コロッケそばをお忘れなく  掲載日:2017/11/28
からすのそばやさん
からすのそばやさん 作: かこ さとし
出版社: 偕成社
 かこさとしさんの名作『からすのパンやさん』が最初に発表されたのが1973年。
 それから40年後の2013年にその続編を4冊同時に出版されたから出版界の一大ニュースになりました。
 どうして、4冊かというと、「からすのパンやさん」には4羽の子どもがいたからで、それぞれが食べ物屋さんのエピソードの主人公になっているからです。
 ちなみに4羽の子どもの名前はチョコちゃん、リンゴちゃん、レモンちゃん、オモチちゃんで、それぞれ名前のように茶色だったり赤だったり黄色だったり白色だったりします。
 白いからすというのも変ですが。

 この「そばやさん」編は、白いオモチちゃんが主人公です。
 わかものになったオモチくんがいずみがもりのはずれで白い花の咲く畑を見つけたところから物語が始まります。
 そこはハッサクおじさんツユおばさん、それにイソちゃんがそばの実を育てている畑でした。
 オモチくんはおじさんたちにそばの打ち方を教わって、そばやさんを始めます。
 もりそば、かけそば、てんぷらそば。
 最初の『からすのパンやさん』のようにたくさんの食べ物が並びますが、まだまだ少ない。
 だったら、うどんにラーメン、さらにはズパゲティと一大麺王国が出来上がります。
 そうなれば、どんどん品数も増えて、「パンやさん」以上になっていきます。

 このあたりはかこさんの真骨頂。
 子どもたちの歓声が聞こえてきそう。「そのラーメン知ってる」「そのうどん食べたい」、なかには「そばはコシが決め手」なんていう子どももいたりする。
 こういう賑やかさがかこ絵本の楽しみなのだ。
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自信を持っておすすめしたい 「Life(ライフ)」こそが「絆」   掲載日:2017/11/22
LIFE(ライフ)
LIFE(ライフ) 作: くすのき しげのり
絵: 松本 春野

出版社: 瑞雲舎
 東日本大震災のあと、私たちは「絆」という言葉をよく口にしました。けれど、あれから数年経って、その言葉もあまり聞かれなくなりました。
 でも、「絆」ってそんな流行に左右される言葉なのでしょうか。
 2015年3月に出版されたこの絵本を読んで、久しぶりに「絆」という言葉を思い出しましたし、「絆」とはつながっていく思いのことなのだと今更のように気づかされました。

 小さな町のはずれにある「Life(ライフ)」という店。
 この店では「だれかが何かをおいていき、そして何かを持ってかえる」ことになっています。
 そんなお店におじいさんを亡くしたおばあさんがやってきます。
 おばあさんがおいていったのは、「春にさく花の種」。
 そして、おばあさんが持ちかえったのは小さな「写真立て」。
 次のお客は、おばあさんがおいていった花の種を手にして、とどんどんつながっていく物語。
 その先、次の春、おばあさんがおいていった花の種はたくさんの花になって、おばあさんを包みます。
 これは、そんな美しい物語。

 おばあさんに光をあてればそんな物語が出来上がりますが、きっとこのお店を訪れたすべての人にも物語があるのでしょう。
 いえ、この絵本を読んでいる私たちにも物語があります。
 だって、この絵本こそ、「絆」そのものだから。
 まさに「Life(ライフ)」こそが「絆」なのです。
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自信を持っておすすめしたい いも掘りといえば、この絵本  掲載日:2017/11/13
おおきなおおきなおいも
おおきなおおきなおいも 作: 市村 久子
絵: 赤羽 末吉

出版社: 福音館書店
 先日、人生初めてとなるいも掘りを体験してわかったことは、いもは簡単に掘り出せないということだ。
 よく幼稚園の園児とかいも掘りとかをしているようだが、あれはきっと農園の人が下準備をしっかりしていて、具体的にいえばスコップなどで土をある程度まで掘り起こしているのではないかと思われる。
 それでなくても、しっかり土に埋まったいもを、この場合のいもは大抵さつまいもで、掘り出すのは大変だが、出てきたいもを見ると興奮の極みになることはまちがいない。

 そんないも掘りの名作絵本といえば、この作品。
 1972年に刊行されているから、小さい頃読んだという人もいるだろうし、今読んでいるという小さい子どももいるだろう、それぐらい人気の絵本だ。
 いも掘り遠足の日、残念なことに雨が降って延期になってしまった。そこで園児たちが思いついたのが、自分たちででっかいいもを作って(描いて)しまおうということ。
 「えっさか ほっさか」描いて作って、できあがったのが「おおきなおおきなおいも」。
 このおいもを綱引きのようにしてひっこぬいたのはいいが、どうやって運ぶ?
 子どもたちの想像はとまらない。
 なんとヘリコプターを使って、幼稚園まで運んで、泥を洗って、絵を描いたりして遊んで、最後は食べちゃうことに。
 やっぱりいもだものね。
 てんぷら。やきいも。だいがくいも。
 食べた、食べた。
 とおなかがふくれて、おならがでた!

 まるでパラパラ漫画を見ているような赤羽末吉さんの絵がとてもいい。
 子どもたちの躍動感がそのまま伝わってくる。
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