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夏の雨

パパ・70代以上・埼玉県

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夏の雨さんの声

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自信を持っておすすめしたい よく みてごらん。   投稿日:2026/03/29
ざっそう
ざっそう 作・絵: 甲斐 信枝
出版社: 福音館書店
最近「Googleレンズ」の機能を知ってから、散歩が楽しい。
 見つけた草花にスマホを向けて調べると、その名前や特徴がわかるというすぐれもの。
 名前がわかるだけで、随分親しみが違ってくる。親しみがわく。愛おしくなる。
 つい歩く速度が遅くなるが、それもまた愉しい。
 そんな楽しみもいいけれど、
 絵本作家甲斐信枝さんの草花の絵本を開くのも、またいい。

 甲斐信枝さん(1930〜2023)は、雑草の美しさにひかれ生涯を通じて草花を描き続けてきた絵本作家。
 草花をテーマにしたたくさんの作品を残しているが、この『ざっそう』もそんな一冊。
 「雑草という草はない」といったのは昭和天皇だが、
 確かに草にはすべて固有の名前があり、特徴がある。
 背がのびるもの、地をはうもの、踏まれるたびに広がるもの。
 甲斐さんはそれらの草草をやさしく見つめて、そして描く。

 「よく みてごらん。」
 これはこの絵本に書かれた、甲斐さんからの呼びかけ。
 そう、まずしなければいけないのは、よく見ること。
 大きな花を咲かせるわけでも、いい香りがするわけでもないが、
 草草にもそれぞれ違う表情があることに気づくはず。
 甲斐さんの絵本はそのことをそっと教えてくれる。

 「Googleレンズ」もいいけれど、見つけた雑草の名前を
 甲斐さんのこの絵本で見つけるのも、またいいものだ。
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自信を持っておすすめしたい わがままだけど憎めない   投稿日:2026/03/22
リンゴちゃん
リンゴちゃん 著: 角野 栄子
絵: 長崎 訓子

出版社: ポプラ社
角野(かどの)栄子さんといえば、ジブリアニメになった『魔女の宅急便』をすぐに思い出しますが、実はものすごくたくさんの作品を書いている児童文学者です。
 2018年には国際アンデルセン賞作家賞を受賞するなどその活躍は多方面に及び、2023年11月には東京・江戸川区に「魔法の文学館」と称される文学館も開館しました。

 『リンゴちゃん』は2003年に発表した小学生低学年あたりから読める児童書です。
 もしかしたら、幼稚園児や保育園児でも読めるかもしれません。それくらい、丁寧に書かれているのもそうですし、なんといっても、わがままし放題の「リンゴちゃん」というキャラクターが幼い子供にも共鳴できるようになっています。
 もちろん、長崎訓子さんの絵が印象的なのもこの作品の人気の一因でもあります。
 リンゴといえば、かわいい果物もイメージがありますが、この作品ではのろいをかけたり、とがった歯を見せたり、もうやりたい放題。
 でも、そんなわがままにも理由があって。

 何度でも読みたくなる、そんな角野さんの作品です。
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自信を持っておすすめしたい 春には言葉も生まれる   投稿日:2026/03/08
めのまどあけろ
めのまどあけろ 作: 谷川 俊太郎
絵: 長 新太

出版社: 福音館書店
春はあけぼの、って綴ったのは清少納言さん。
 そのあとに「やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて」と続きます。
 「だんだん白くなっていく山際が、少し明るくなり」というのが現代語訳。
 その気分は清少納言さんの時代も現代も変わらないのではないかしらん。
 春は朝が似合う。

 私たちが言葉を覚えるのはいくつくらいだろう。
 言葉が生まれていく瞬間も、春のようだ。
 だったら、幼児向けではあるが、こんな絵本を手にするのもいいかもしれません。
 そんな気分になるのが、谷川俊太郎さんが文を書き、長新太さんが絵を描いた、『めのまどあけろ』。
 谷川さんの文は、詩と呼ぶほうがいい。
 冒頭のそれは、こうはじまります。
 「めの まど あけろ/おひさま まってるぞ」
 このような詩が、長さんの楽しい絵とともにいくつも綴られています。

 「にょろにょろあるくの へびですね/こそこそあるくの どろぼうだ」なんていう楽しい詩もあります。
 言葉はリズム。
 春のように弾むのがいい。
 きっと幼い子らも「やうやう」言葉をたくさん自分のものにしていくだろう。
 この絵本は、そんなきっかけになるのではないかしらん。
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自信を持っておすすめしたい やっぱり逃げられませんよ   投稿日:2026/03/03
星新一YAセレクション(4) 夜の侵入者
星新一YAセレクション(4) 夜の侵入者 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
  『星新一YAセレクション4』(理論社)。
 表題作である「夜の侵入者」をはじめとして、16篇の「ショートショート」が収められた、YAすなわちヤングアダルト向けの児童書。
 ちなみに、「ヤングアダルト」は子供と大人の間の世代を指す言葉で、13歳頃から19歳頃までの若者のことをいいます。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。

 犯罪者が逃亡の際に変装をしたりすることはよく耳にします。時には顔を整形したりして逃げていたという事件もありました。
 表題作の「夜の侵入者」はそんな犯罪者の逃亡を題材にしたショートショートで楽しく読みました。
 ある夜、映画の撮影所に勤める女性のところに男が侵入してきます。男は未決囚で逃亡者。彼の目的は見事に逃げおおせるように顔を変えるというもの。撮影所の女は実は巧みなメーキャップで知られた人なのです。男は見事に顔を変えて逃げますが、途中で捕まってしまいます。女が施したメーキャップは指名手配されていた男の顔だったという、クスッと笑えるオチになっています。

 この巻にはよく似た話がもうひとつあって、タイトルは「逃げる男」。
 こちらも強盗事件を起こした男がやはり顔を変えて逃亡を図ろうとします。でも、大金がかかるというので、整形をする前にもう一度強盗を図ります。そこで盗んだお金をもって、整形外科医のところへ行くのですが、なんとその外科医が昨日強盗にはいった人そのものというお話。

 よく似たテーマなのに、まったく違う話を創作する星さんはどんな顔をしてニヤリとしていたのでしょう。
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自信を持っておすすめしたい 春は心も弾みます   投稿日:2026/03/01
はるですはるのおおそうじ
はるですはるのおおそうじ 作: 小出 淡
絵: 小出 保子

出版社: 福音館書店
春。言葉を口にするだけで心が弾みそうになります。
 英語の「spring」は、動詞にすればそれこそ「跳ねる」という意味もあって、「季節さながらの言葉です。
 「俳句歳時記」の「春の部」の最初の季語も「春」で、
 正岡子規の「春や昔十五万石の城下かな」などが載っています。

 春になれば、部屋の片づけをする人も多いのでしょう。
 古紙の回収日ともなれば、教科書や問題集などが多く出ています。
 よれよれになった問題集などをみると、一年間頑張ったんだねと思わず笑みがこぼれます。
 そんな季節にオススメなのが、こいでたんさんが文を書き、こいでやすこさんが絵を描いた
 『はるです はるのおおそうじ』という絵本。
 読み聞かせなら幼いお子さんも楽しめる、かわいい絵本です。

 春になって、おうちのおおそうじに励む三匹のねずみたち。
 その家の前をリスの親子が通りかかり、きれいなカーテンを見つけて欲しがります。
 優しいねずみは、いいですよ、とそのカーテンをさしあげます。
 次にやってきたのは、うさぎ。
 時計を見つけて欲しがったので、優しいねずみはこれもあげてしまいます。
 きつねのおばあさんが次に通りかかって、ゆりいすを見つけます。
 ねずみたちはこれも差し上げます。
 こんなふうに、次から次へと動物たちにあげてしまって、
 ねずみたちのおうちには何もなくなってしまいます。
 でも、だいじょうぶ。
 最後にはとっても素敵な贈り物をもらうことになります。
 その答えは絵本で見つけてください。
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自信を持っておすすめしたい 円城塔さんの翻案がすばらしい   投稿日:2026/02/22
ミミナシホーイチ
ミミナシホーイチ 企画・原案: 小泉 八雲
作: 円城 塔
絵: 長田結花
編集: 東 雅夫

出版社: 岩崎書店
「耳なし芳一のはなし」は小泉八雲の数多の怪談話の中でも、もっとも知られた作品だろう。
 盲目でありつつも琵琶の名手であった芳一のところにある晩武者が現れ、芳一をあるところへと連れていく。
 そこで芳一は壇之浦での源平の戦いを語り、賞賛を得るのだが、この日からそれが度重なることになる。
 しかし、この時の聞き手たちは平家一門の亡霊で、芳一は彼らに取り憑かれていたのだ。
 そんな芳一に寺の住職がお経を彼の全身に写経するも、耳にだけ書くのを忘れ、
 そのために芳一は亡霊に耳だけとられてしまうという話。

 有名な話だが、絵本にするのはなかなか難しいと思えるが、
 幻想文学の評論家で有名な東雅夫さんが編纂した「八雲えほん」の一冊として刊行された『ミミナシホーイチ』は、
 芥川賞作家でもある円城塔さんの翻案がすばらしく、
 子供でも読める巧みな文章で出来上がっている。
 例えば、写経を全身にほどこされた芳一のもとに亡霊がやってくる場面では、
 「ホーイチ」という呼びかけがただ繰り返される表現になっていたりする。
 こういう巧みな文章は、
 小泉八雲の創作の際に「門を開け」と武者が呼ぶところ、
 それでは強みとならないところ、八雲の妻であるセツが「開門」という一言にした挿話と似ている。
 どんな言葉を選びとるかで、作品自体の印象がかわることのあかしだ。

 この絵本の絵を描いたのは、長田結花さんという若手イラストレーター。
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自信を持っておすすめしたい 国立西洋美術館はいつ行っても魅力的   投稿日:2026/02/15
森のはずれの美術館の話
森のはずれの美術館の話 作: 梨木 香歩
絵: ゲオルグ・ハレンスレーベン

出版社: ブルーシープ
東京の一極集中がよく問題視されるが、
 文化面でいえばやはり東京は突出して優れた環境にあるといえる。
 上野という一角だけみても、どれだけの美術館や博物館があるだろう。
 そこで開催される展覧会のプログラムを見るだけで
 やはり東京の優位性は揺るがない。
 中でも、世界文化遺産に登録され大きな話題となった国立西洋美術館。
 本館の建物を設計したのはル・コルビュジエで、1959年に開館した。
 『西の魔女が死んだ』などで多くの読者をもつ梨木香歩さんが文を書き、
 「リサとガスパール」シリーズの画家ゲオルグ・ハレンスレーベンさんが絵を描いた
 『森のはずれの美術館の話』は、
 この国立西洋美術館を題材とした絵本である。
 「森のはずれ」とあるのは、国立西洋美術館が位置するのが上野の森の東のはずれだから。

 全体は二部構成でできている。
 一部は「電車に乗って美術館にきた ある母子の話」で、これにはハレンスレーベンさんの絵がつく。
 お話の中に国立西洋美術館に所蔵されている絵画がモチーフとして描かれている。
 この絵本仕立ての物語もファンタジー性が強い。
 絵画の鑑賞が人それぞれの思いでその方法も感じ方も違うように、
 このお話も読む人の思いに委ねられている。

 二部は「西洋美術館クロニクル」となっていて、国立西洋美術館が誕生するまでのことが、
 梨木さんの詩文のような語りで綴られている。
 この美術館が所蔵するコレクションが「西洋の窓」として、東に暮らす私たちに開かれていることが、
 なんとも幻想的に描かれている。

 一幅の絵画を鑑賞したような読後感であった。
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自信を持っておすすめしたい 骨まで愛して   投稿日:2026/02/08
さかなを たべた あとの ほね
さかなを たべた あとの ほね 絵・作: 加藤 休ミ
出版社: 福音館書店
魚を食べるのが苦手という子供は結構いる。
 子供だけには限らない。大人にだって、苦手という人はいる。
 何が苦手かというと、魚の骨をとることだ。
 特に小骨。喉に刺さったという経験は誰しもあるだろう。
 その一方で、魚の身を巧みにとる名人のような人もいる。
 その人が食べ終わったあとの魚の骨の見事さ、華麗さのなんと美しいことか。
 加藤休ミさんの絵本『さかなをたべたあとのほね』は、
 そんな陶然とする美しさを描いた作品だ。

 加藤さんはクレヨンとクレパスを用いて、おいしい食べ物を描く絵本作家。
 これまでにも加藤さんの作品にどれだけ満腹感を味わってきたことか。
 今回のテーマは魚。
 しかも、魚料理の絵だけでなく、食べ終わったあとの骨のさままでを描いた傑作。
 描かれているのは、イワシ、カレイ、アマダイ、カワハギ。
 料理の仕方も焼いたり煮たり。
 それぞれの魚は味も違うように、食べ終わったあとの骨のさまも違う。
 そのあたりもじっくり鑑賞(!)したい。
 最後のページに骨まで食べてしまうシシャモが描かれていて、
 加藤さんのユーモアのセンスもおいしい。
 個人的にはサンマの骨も描いて欲しかったけれど。

 それにしても、食べたあとの魚の骨までおいしく見えてしまうなんて、
 加藤さんの細密絵画はどんな調理方法なのだろう。
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自信を持っておすすめしたい 実際のコントで見てみたい作品もあります   投稿日:2026/02/04
星新一YAセレクション(3) ゆきとどいた生活
星新一YAセレクション(3) ゆきとどいた生活 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
 『星新一YAセレクション3』(理論社)。
 表題作である「ゆきとどいた生活」をはじめとして、15篇の「ショートショート」が収められた、YAすなわちヤングアダルト向けの児童書。
 ちなみに、「ヤングアダルト」は子供と大人の間の世代を指す言葉で、13歳頃から19歳頃までの若者のことをいいます。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。

 お笑いのひとつのジャンルとして、「コント」という言葉をよく耳にします。
 寸劇風の演芸のことを指しているようで、漫才とは違った可笑しみがあります。
 この巻に収録されている「流行の鞄」を読んで、「コント」のことを思い出しました。それほど、面白い一篇でした。
 内容は、まず二人の男が出てきて、同じ「流行の鞄」を持っていたせいで、どちらの男のものかわかりません。開ければいいのですが、互いに見せたくないものがはいっています。二人がもめていると、別の男がやってきて、また同じ鞄が混ざり込んでしまいます。この男も中身は見せたくない。だから、どれが自分の鞄かわからない。さらにもう一人も。この男たちがみんな犯罪にからんでいて、そこに刑事がやってきて・・・。
 同じ鞄をあいだにして、男たちのやりとりや焦りが面白い。
 きっと実際の寸劇にしたら面白いはず。

 その他にも、つけぼくろで自分の人生が変わる「顔のうえの軌道」やオチが面白い「悪をのろおう」、風変りなペットを飼う男を描いた「水音」など、この巻も楽しい。
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自信を持っておすすめしたい 新しいシリーズの2巻めです   投稿日:2026/02/01
新あらしのよるにシリーズ(2) あたらしいかぞく
新あらしのよるにシリーズ(2) あたらしいかぞく 作: きむら ゆういち あべ 弘士
出版社: 講談社
380万部を超えるロングセラーとなった『あらしのよるに』シリーズは、
 食うもの(オオカミ)と食われるもの(ヤギ)であった生き物の友情を描いた作品で、
 最初の刊行が1994年ですから、すでに30年以上経ちます。
 その新しいシリーズとして『新あらしのよるに』の刊行が始まったのが2025年で、
 最初の巻は『あいことばはあらしのよるに』でした。
 新しいシリーズでは「家族」がテーマになっていて、
 オオカミのカブとヤギのメイのところに子リスがとびこんできたところまでがこれまでのお話。
 新シリーズ2巻めとなる『あたらしいかぞく』は、タイトルも「かぞく」とはいっているように、
 より鮮明にオオカミとヤギとリスという不思議な家族の姿が描かれています。

 ヤギのメイには母親らしい愛情はありますが、オオカミのカブには父親という自覚はあまりありません。
 それでも子リスのポイに、小動物がどのように敵から身を守るかを教えていくうちに、次第に心がほどけていきます。
 そのあたりのカブの心情を、作者のきむらゆういちさんは巧みに表現しています。

 ある時、ポイがいなくなります。
 見えなくなった子リスを懸命に捜すオオカミとヤギ。
 三匹はそれぞれ違う生き物ですが、それでも「あたらしいかぞく」としてまとまっていきます。
 これから、ポイの本当の母親を探す旅が始まるのですが、それはまだこれからのお話。

 この絵本、絵はもちろんあべ弘士さんです。
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