最近「スー女」なるものが街に繁殖していると聞く。
「スー女」、つまり相撲好きの女性のこと。
それほどに相撲人気はいま高い。
この絵本、タイトルや表紙絵を見れば、大相撲のお話だとわかるが、描いたやまもとななこさんは大の相撲好きで、まさに「スー女」が描いた絵本。
そして、この絵本がやまもとさんの初土俵、ちがった、デビュー作だという。
優勝を決める大一番に土俵に上るのは小兵の明の海。
迎え撃つは横綱武留道山(ぶるどうざん)。
ここからはど迫力の絵がつづく。
ほとんど白と黒の世界で描かれて、それでも次第に力のはいってきた明の海の体が赤くなって・・・。
勝敗のゆくえは絵本をごらん頂くとして、決まり手は「うっちゃり」。
この技、やまもとさんの好きな技だとか。
表紙裏には大相撲の「決まり手」八十二手がイラストで紹介されています。
きっと「スー女」の皆さんには自分の好きな決まり手があるんでしょうね。実際目にすることのない珍しい決まり手もあります。
それと、やってはいけない「禁じ手八手」というのもあって、例えば「まげをつかまない」とか「キックしない」とかあります。
中には「まえぶくろをつかまない」という禁じ手もあるのですが、この意味がよくわからない。
「スー女」の人に、今度聞いてみたいと思います。