そうじきの なかの ボンボン(フレーベル館)
世界にはまだ、誰も知らない不思議とすてきでいっぱい!
きみの話を聞かせて しろさめ作品集(小学館集英社プロダクション)
全編透明水彩画で描かれたイラスト作品に、描き下ろしのショートコミックを大幅に加えた、待望の作品集!
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3件見つかりました
なんとも残酷な物語です。 養豚場の豚が人間の言葉を理解していたら、どんなことを考えているのでしょう。 おまけに、安気に暮らしていたら、突然死亡承諾書の押印を迫られるのです。 悲しみと絶望感に食欲を失った豚は、強制肥育という恐ろしい仕打ちを受けます。 その結果は…。 宮沢賢治は、その後を懸命に文学的表現でまとめようとしていますが、その残虐行為をすんなりとは受入れがたい物語です。 これでは豚が可哀想すぎて、豚肉が喉を通らなくなるではないですか。 養豚業者が極悪非道な人間に思えるではないでしょうか。 児童書としてある限りは、養豚を否定しないで、いかに大切な仕事であるかというまとめをすることが重要だと思いました。 生々しさを避けたnakabanさんが、避けて通れなかった豚の解体シーンの血の臭いと、その後の寂寥感の表現に、苦労を感じました。 安易なヒューマニズムで考えてはいけないでしょうが、自分で心の落し所を探したい絵本です。
投稿日:2022/12/07
ナカバンさんの豚、月並みな言い方しかできないのですが、すごくよかったです。 宮沢賢治の「フランドン農学校」の“ぶた”がとても引き立っていました。いい感じに太っていると、ストレス(?)で、激やせしてしまったとき差が引き立っていました。 特にこの豚の目がいいです。「目は口程に物を言う」の典型みたいな感じでした。 小学校の高学年から中学生、高校生くらいの子どもたちにぜひ一度読んでみたいです。 食肉の動物たちのことを考えさせられる物語でした。 人間という生き物が野蛮に感じました。
投稿日:2019/05/26
今は『食育』というテーマで動物について本は多いけれど、宮沢賢治は100年以上前に向き合っていたという事、そしてこの話がノンフィクションだという事に驚いた。迫りくる死への恐怖を感じるのは人間だけと思っているエゴ。読むと暗くなってしまうが、それもまたエゴ。いのちをいただくという本当の意味を今一度考えたい。
投稿日:2018/07/02
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