ぞうのお話というと、グルンパを思い出すのですが、似ているけれど、また違った発想がとても素敵です。
エルマーは1頭だけ”つぎはぎ”だらけの”まだら”のぞうだったんです。エリックカール張りのカラフルさです。ぞう達は、エルマーがいる事で、とても楽しかったのです。エルマーも自分がカラフルである事に何も引け目を持っていません。
しかし、ある日、”まだら”であることに飽きてしまったエルマーは、みんなと同じ象色になってしまいました。群れからは笑い声が消え、象色になったエルマーが、その様子に思わずおかしくなって笑い出します。そのとたん、雨が降ってきて、エルマーの色は元通りになりました。ぞう達は大爆笑!おまけにその日をエルマー記念日という仮装行列の記念日にする事にしたのです。
そして、最後の数ページは、仮装したぞう達のとってもカラフルな姿が並んでいます。そのなかに、象色のぞうが1頭・・・。もちろん、それがエルマーです。
ユーモラスで、それでいて、みんなと違っていることが、こんなにも大切にされている絵本は、とっても貴重だと思います。